クラミジアの症状、検査

クラミジアは一番数が多い性感染症(性病)です。
代表的な性感染症の数を比べると、男性はクラミジアが一番多く、次に淋菌がきます。ヘルペスとコンジローマは大体同じくらいです。下のグラフは昨年(2018年)1年間の日本全国の統計です。

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女性もクラミジアが一番多いですが、その次はヘルペスで、その後はコンジローマ、淋菌と続きます。

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このように性感染症の数には男女で違いがあるのですが、クラミジアが一番多いという点は男女とも共通しています。

クラミジアは感染しても症状が出なかったり、軽くて気付かないことが多いです。(※ただし数は少ないですが入院治療が必要になるくらい重症になってしまうこともあります)
しかし症状は大したことなくても、治療せずに放っておくと、将来の不妊や子宮外妊娠の原因になることがあります。また、妊婦さんが感染していると早産のリスクが高くなったり生まれてくる赤ちゃんに感染してしまう可能性もあります。

クラミジアは、主に性器(男性は尿道、女性は子宮の入り口)や咽頭(のど)に感染します。この他にも、肛門・直腸、目、女性の尿道にも感染する場合があります。
男性の症状としては、尿道の違和感や痛み、透明~白色の膿が多いです。女性の症状としては、おりものの変化(量が増えたという方が多い気がします)、性交時の痛み、下腹部の痛み、不正出血などがあります。ただし、上にも書いたように、男女とも感染しても症状が出ないことの方が多いとされています。
咽頭(のど)の感染は男女ともに症状が出ないことがほとんどで、症状があったとしても違和感や軽い痛みくらいのことが多いです。

症状や診察所見から診断することは難しい(というかできません)ため、診断のためには検査が必要です。男性は尿、女性はおりものを使って検査します。咽頭(のど)は、うがい液や、のどを擦った綿棒を使います。
ほとんどの場合は、検査はPCRという方法で行います。精度が高い検査ですが、結果が出るのに2~3日くらいかかります。
PCRの他に30分前後で結果が出る検査法があり、これは「即日検査」と呼ばれていることが多いです。この検査法は短時間で結果が出るという特長がありますが、その代わりPCRよりも精度が低いです。そのため、基本的にはクラミジアの検査はPCRをお勧めします。

また、クラミジアに感染している人は、淋菌も一緒に感染していることがあります。そのため、クラミジアを検査する場合には淋菌も一緒に検査しておいた方が良いです。


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