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誰かを遊びに誘ってコミュ力が少し上がった話

フィリピン留学が開始して早2週間、英語力が爆発的に伸びたわけではなく、なんなら変化している気がしない。

それでも留学に価値を感じる点は、日本で普通に暮らしていたら出会わなかった人と出会えることである。

日本資本の語学学校なので、生徒も日本人が多くなる。今現在の日本人比率は9割程度で、廊下で聞こえる言語はほぼ日本語である。

語学留学として、日本語を使うことの是非は横に置いて。

大学生はもちろん、自衛隊員、美容師、帰国後教員になる人、果てはTikTokerまでいるのだから驚きだ。

そんな人たちと同じ空間を共有できるなんて奇跡的なこと。だからこそ、話しかけて、仲良くなって、相手のことをもっと知りたいと思う。

だけど、それは私にとってとてもハードルが高い。

知らない人に話しかけることが、怖いのだ。

話しかけた瞬間の「えっ…なんで急に話しかけてきたんだろう…」というリアクションが脳裏をよぎる。そして、「話しかけてしまってごめんなさい」と思ってしまう。

この思考の原因の一つは、話しかけることに慣れていないからだと思う。

学校ならレクリエーション活動があり、これはコミュニケーションを取ることが目的である活動だ。職場は業務上の必要として、コミュニケーションを取らなければいけない。

でも、語学学校は…特にフィリピンの学校のようなマンツーマンレッスンがメインである学校はそうではない。授業後すぐに寮の自室に戻れば、コミュニケーションを避けられる。

逆にいうと、自分から動かなければ積極的にコミュニケーションを取れないのだ。

貴重な機会を逃さないためには、勇気を出さなければいけない。だから、1度話したことがある、優しそうな人を選んで外出に誘ってみた。

その結果、脳裏をよぎったような驚いた顔もしなかったし、想像以上にふつうのコミュニケーションであった。

これが当たり前だし、私の杞憂であることは頭で理解をしていたのだけれど、話しかけても大丈夫だという現実を手にいれることができた安心感は大きい。

そういえば、私は小さい頃から人見知りが激しかったし、学生時代も最小限のコミュニケーションで生きていくようにしていた。

そのおかげで大きな失敗もしなかったけれど、その分「どこまでが大丈夫か」というラインがずいぶん安全圏の内側で引かれていたようだ。

だけど、今のままでは少し窮屈で、留学の機会も活かせない。無理して人に合わせなきゃ!とは思わないけれど、ちょっと背伸びして自分から声をかけてみたいな、とも思う。

その結果得られるものは、きっと「えっ…なんで急に話しかけてきたんだろう…」という引いたリアクションではなく、「これくらい積極的に話しかけても大丈夫なんだ」っていう安心感であると信じたい。

その安心感はきっと、引かれるリスクと引き換えにしか得られない経験値の結果なのだと思う。


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