見出し画像

10の知識エリアと5つのプロセス

PMBOK(ピンボックと読みます)とは、アメリカの非営利団体のPMIがまとめたプロジェクト運営に関する知識体系ガイドです。
PMBOKは「Project Management Body Of Knowledge」の略で、失敗したプロジェクトの失敗原因を追及して、「どうすれば失敗しないのか」「こうしないと失敗しますよ」というナレッジをまとめたものなのです。

PMBOKには10の知識エリアと5つのプロセスが規定されていて、それをMatrixで表したPMBOK Matrixというのがあります。
「PMBOK Matrix」でググって下さい、いっぱい出てきます。
10×5で50個の箱がありますが、そのうち30個の箱に項目が書いてあり、20個は空箱→ここは何もすることが無い、となってます。

さて、ここからが重要なポイントですが、このPMBOK Matrixは「こうしないと失敗しますよ」ということが書いてある教科書なわけです。
しかし本当にそのまま実行すればうまくいくでしょうか?
成功するかしないかは、どんな会社、どんな職場、どんな業種、どんな現場、最後はどんなプロジェクト、に依存しているに決まってます。
ということは、
教科書に書いてあることを自分の身に近づけて、
どこまでどうやるのか、を自分で決める
ということが求められます。IT用語で言うところのテーラリング(tailoring)です。

さらに、自分で決めてやってみると、いろいろな問題が発生していろいろ工夫したり改善したりします。これがマイナレッジですね

5つのプロセスの最後が「終結プロセス」ですが、ここで計画と実績を対比して、
・「何が上手くいって何が上手くいかなかったか」
・「上手くいった理由、上手くいかなかった理由」
を明確にして、
次のプロジェクトの計画に対策を反映する ←これが最重要
ことによって組織のナレッジがどんどん蓄積され、計画の信憑性が大幅に向上し、最終的にはほとんどのプロジェクトが計画通り遂行出来るようになります。

IT関係のプロジェクトの成功確率は数パーセント(1割未満)と言われておりますが、その対策は上記のナレッジマネジメントしかないと思います。

地道にナレッジを蓄積して、QCD計画の信憑性を向上し、お客様の信頼を勝ち得てリピーターになっていただく、こんなビジョンを描きたいものです。

次回は、10の知識エリアの一つ、スコープマネジメントについて書く予定です。

よろしければサポートをお願いします。また、何かコメントがあれば情報交換したいので是非お願いします。