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静なる狂気 第3話 別離

紗代子「あ、あなた、ごめんなさい」

洋平「何がごめんなさいなんだい❓」

紗代子「離婚して欲しいんです。」

洋平「何だよ藪から棒に離婚だなんて⁉️」

紗代子「わたし、今、お付き合いしてる人がいるんです、、、〇〇卓郎って言う人で、パート先の社員さん」

紗代子は洋平に離婚を切り出す

不倫相手の卓郎は紗代子がパート先で知り合った社員、次期店長で出世も見込んで離婚、再婚を計画していた

紗代子「もう卓郎さんは離婚もしてて
わたしも離婚して、彼と再婚したいんです。」

洋平「ちょっと待ってくれよ、
じゃあオレは何の為に起業までしてこの3年間頑張って来たんだよ‼️、
新会社もやっと立ち上がって軌道に乗って来たところなのに、、、」

紗代子「だって新会社なんてどうなるか分かんないし、あなたの将来性も見込め無いし、家庭だって顧みないそんな人とはもうやっていけないは」

洋平「将来性が見込めない⁉️
何処をみてそんな事言ってんだよ‼️
そりゃ苦労はかけたかも知れんが、それは家族の将来の為に頑張って来たんじゃないか‼️
君はパートナーの旗色が悪くなるとそんなに簡単に乗り換えるんだなぁ、、、
全く残念だよ、これからオレが君の見込み違いだった事を証明してやるよ、
しっかり見とけ‼️」

紗代子「見込み違い⁉️それならそうと言ってくれなきゃ、、、」

洋平「言ってくれなきゃ⁉️
何言ってんだよ⁉️
結局、不倫の言い訳じゃないか‼️
不倫した相手が経済的にも良さそうだから乗り換える、、、それだけの事だろう❓君がしてる事は‼️」

そして紗代子、卓郎それぞれから慰謝料の提示があったが、低かったので、
世間相場の最大級をの額を要求、それでも何とか応じていた

また親権については現状では取る事が出来ない、養育実績も無ければ、養育環境もない、それにまだ新会社の為に奔走しなければならない

なので、洋平は親権を取ることは諦めた

しかし彼等は迷惑をかけたから養育費はいらないと言った
スーパーの店長になってもそれほど高給では無い、、、
卓郎の子供は二人、洋平の子二人、
いきなり4人の子供達を養うのに、やっていける訳がない、、、

洋平は養育費は我が子の為に、オレが出すんだと、誰もお前らを食わせる為に出すんじゃない事をしっかり説明して

8万✖️2人の16万を月々支払う事を約束した

そしてその代わり毎週面会を許すこと
絶対に洋平の悪口を言わないこと、
面会の邪魔をしない事を約束させた

そして離婚が決まった

子供達も洋平と別れるのは嫌がったが、
親子の縁が切れる訳ではない事、
毎週、ちゃんと会える事を説明して
納得させた、生活は別々でも2人には
不自由はさせないと、約束した。

そして始まるそれぞれの生活

子供達は新たな家庭で上手くやっていけるのだろうか❓
心配もしたが、杞憂だった
元々人懐っこい性格のふたりなので
新しい家族での生活にもじきに慣れていった

卓郎の子供とも打ち解けて生活している
学校も同じなので、家族になった事を揶揄われる事はあったが、それほど大きな問題にはならなかった

そして洋平は毎週、ふたりの子供達を色々なところへ連れて行った、
そして色んな話を聞く、話す、

洋平も楽しかったが子供達はいつもと違う環境で自由に発散出来る事を喜んでいた

加奈子とは一緒に服や靴やカバンを買いに行った。ニコニコ顔の加奈子が可愛かった

翔真には早々に野球のグローブを買って
一緒にキャッチボールをした。
すると加奈子がわたしもやりたいと言い出し、3人でキャッチボールをした事も多かった、
ピッチャー、キャッチャー、審判なんて役回りでやった事もある

そして子供達が小学校に入ると友達との関係性もあり、ゲームが欲しいといい始めたが、卓郎、紗代子夫婦は経済的に困窮していて買い与える事が出来なかった

そこで加奈子と翔真には洋平がゲーム機とソフトを買い与えていた

すると困るのは卓郎、紗代子夫婦
同レベルの物を与えないと自分の子供に示しがつかない

かなりの無理をして買い与えたようである

この頃、洋平の新会社は黒字転換を果たして事業拡大していく、、、
洋平は社長として大きな役割を果たしていたのである

この若さにして社長、勿論年収も高い
半端なく高い給料を稼ぐ洋平は
いつも使っていた自家用車を買い替えた
ト○タのライトバン
   ↓
レ○サスのハッチバック車

これには子供達も大喜び

翔真「お父さんカッコイイ💕」

加奈子「シートフワフワじゃん💕」

助手席に乗る争奪戦も勃発したwww


こうして洋平と卓郎の圧倒的な経済的な格差の中を
洋平が子供達に厚遇すると
子供達の扱いで格差が生まれない様にしようとする卓郎、紗代子夫婦の苦闘が繰り広げられていた

これも、いわゆるひとつの
「制裁」なんでしょうね(長嶋茂雄風)




…つづく…




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