そんなはずじゃあ 2
美里の態度に最近違和感を覚えていた圭吾
少しずつ変わっていくと気が付かないものなのだろうが、
1年前、2年前という比較的長いスパンで比べると気づくこともある
結婚してまだ子供は居ないが、家事だけでは面白くないからとパートに出て働いている美里
最近、帰宅が遅い、、、晩御飯が作ってない事もある、、、慌ててつくるが、表情を見ればいやいややっているであろう事がうかがえる
パートは15時には終わるはずなのに
いったいどこで何をしているのだろう❓
そう圭吾は思って一度調べてみようと思っていた
そして有給休暇をとって美里の後を尾行してみたのである
それはある水曜日、圭吾は水曜日に帰宅が遅い事が多いことから、水曜日を狙って尾行を仕掛けたのである
自宅から少し離れた見通しの良い場所から監視していると、家事を済ませて美里がパートに出かける。
パートは10時から15時まで、
ちゃんとパートには行っているみたいだった
問題はその後である
15時になって、パートを終えた美里は嬉々として会社から出て来たのだが、やはり家には帰らない。
さて、どこへ行くのだろう❓
直接家で聞いてみても良かったのだが、
どうせはぐらかされるに決まっている
そして里美はある喫茶店に入る。
圭吾もある程度変装していたので、気付かれないよに喫茶店に入って里美の背後の席に身を隠す
待ち合わせかぁ、
さぁ、誰がくるんだろう
圭吾はそんなことを呟きながら、美里とのことを思い出していた
もし浮気していたら、、、
でも浮気するって、なんでだろう?
オレに魅力がない?
まぁイケメンじゃあないからなぁw
稼ぎもそんなに多いわけじゃない
その平凡さが仇か?
でも、レスにしてたわけじゃないしなぁ、、、
それにアイツは何回も逝く、、、
平均8回は逝ってるなぁw
じゃあなんでだろう?
そんな風に思って、外を眺めていたら
1人の女が店に入って来て、美里の前の席に座った
なーんだ女友達かぁ、、、ハズレ
そんな事を小声で言いながらも、趣味悪く、ボイスレコーダーで録音を始めた
女2人の会話は世間話から仕事の愚痴、そして夫の愚痴、悪口、、、
あっ、オレのことやん💢
圭吾は怒りと失笑の入り混じりった表情で聞いていた。
そしてとうとうこんな事を言い出した
女友達「あの人とはどうなってるの❓」
里美「なんとかバレずにやってるはよ」
女友達「へー、まだ続いてるんだ」
里美「そんなに長くないからねー」
女友達「あんた直ぐ別れちゃうじゃん
昔からwww」
里美「あっ、そっちの意味かぁwww
参ったなぁ、、、アハハハーーーッ」
どんな意味だよ(圭吾のツッコミ)
美里「あの子はまだ若いし、素直で扱い易いからねー、なんだか長持ちしてる」
女友達「会社の子だったよね」
美里「うん、可愛いよぉwww」
女友達「あっちの方はどうなの❓」
美里「アハハ、あのね、兎に角早いのよ、もうカップヌードルも出来ないくらいにwww」
女友達「なにそれ、それであんた、
満足出来てるの?」
美里「まぁ、回数勝負よね、若いからさ、頑張っちゃってさーwww」
女友達「へー、それでサイズはどうなの❓」
美里「ちょっと小さいかなぁw
旦那のがデカ過ぎるwww」
オレ、デカチン⁉️(圭吾のツッコミ)
女友達「なんじゃそれ、それなら旦那としてりゃいいじゃん」
そうだ、そうだ‼️(圭吾のツッコミ)
美里「不倫のスリルもあるし、新鮮なんだよねー、もう可愛いくってさぁー」
まぁオレは可愛いくはねーはなぁ(圭吾のツッコミ)
女友達「まぁ、味わいが全く違うって言うことかなぁ」
美里「そそ、それそれ、毎日ステーキ食ってらんないでしょ❓偶にはサラダも食べなきゃwww」
サラダくんに仇名決定‼️(圭吾のツッコミ)
その後話が逸れたので録音を終えて席を立った
レジを済ませて店を出た
女友達「あれ❓さっき通った人、圭吾くんじゃなかった❓」
美里「そんなわけ無いよ、アイツは今仕事してるから、大丈夫、大丈夫」
変装がバレそうだったが、ギリギリクリアしたってとこかな
圭吾「しかし、とんだ収穫だったなぁ」
圭吾は改めてボイスレコーダーを眺めてポケットにしまった
圭吾「さぁ、それじゃあ次は興信所だなぁ、まぁ、オレの貯金でなんとかなるだろう、、、」
圭吾は「やっぱりか」とこぼしてスマホで興信所の検索を始めた
近い興信所へ行って打ち合わせ、里美の素行調査を依頼した。
良く動くのが水曜日だと分かっていたから費用も安く抑えられた。
2週間ほどで報告書が出来たので見せてもらった。
しっかり 黒 である
まぁ、あの録音データからすると、今回が初めてではないだろう
里美は浮気性の女だったのである
こんな女とは将来を共に出来ない。
圭吾は離婚を心の中で決意した。
さて、どうやって別れようか、、、
圭吾はそんなことを呟きながら思案していた。
外の風は春を迎えて暖かくなってきたと言うのに、
冷静な圭吾だったが、心は怒りに震えていた
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