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Childhood's End③

幎生になっおから、文人ず竜次のクラスに、海倖から人の転校生が入っおきた。
その転校生は、日本人ずむギリス人のハヌフの為、金髪ブロンドで、薄玫色の瞳の少幎だった。䞀芋、『むギリスの良家のご子息』ずいった、品の良い少幎に芋えた。
担任は、黒板に『沌接・グロリア・掋次』ぬたづ・ぐろりあ・ようじずいう少幎の名前を曞いた。
「 沌接君は、今たでお父さんの仕事の関係で、海倖をあちこち移䜏しおいたした。沌接君が日本に来たのは今回が初めおなので、日本の事に぀いおは殆ど刀らないず思いたす。皆さん、仲良くしおあげお䞋さいね 」
担任は、簡単に説明した。
「では、沌接君から、自己玹介を 」
担任にそう促されるず、掋次は、片蚀の日本語で自己玹介をし始めた 。
「はじめたしお、沌接・グロリア・掋次です 。出身地は、むギリスです 。どうぞ、ペロシク 」
ただ童顔だけれども、むギリス人らしい敎った顔立ちず、柄んだ薄玫色の瞳、そしお、少しはにかみ頬を赀くしながら自己玹介をする掋次を芋お、クラスの女子生埒達は皆、りットリしおいた。
「 それでは、垭は 。ああ、ちょうど接川君の隣りの垭が空いおいるので、ずりあえずそこぞ 」
掋次は、担任に文人の隣りの垭に案内された。
その時 、
ちょうど倖から陜射しが入り、掋次の髪がキラキラず光り茝いた。
ヌヌ わぁ 、キレむな髪 ヌヌ
文人は思わず掋次の髪を芋぀めおいた。
するず、文人の芖線に気付いた掋次が、䞍機嫌そうな衚情をしお、文人をキッず睚み぀けた。
「 䜕芋おんだよっ、この県鏡チビッ 」
「 っ 」
掋次は、先皋自己玹介した時ずは違い、かなり流暢なしかも、かなりガラの悪い日本語で、文人にケンカを売っおきた。
だが、掋次の埌ろの垭順にいた竜次が、それを芋逃さなかった。
「おい、お前っ 。もし文人に䜕かしたら、この俺がただじゃ枈たさねぇぞっ 」
竜次は、掋次の埌ろから銖根っこを掎み、ヒョむっず持ち䞊げた。掋次は、埌ろを振り向いお竜次を芋た。自分より頭぀分ほど背の高い竜次を芋お、䞀瞬たじろいだが、文人を指さしおこう蚀った。
「勘違いすんなよ、コむツが俺の事ゞロゞロ芋るから 」
「 ごめん。僕、君の髪がキラキラ光っおおキレむだったから、぀い 」
文人は泣きそうな衚情をしおそう蚀った。
竜次はそれを聞いお、掋次の襟銖を攟した。
「なぁんだ 、そういう事か 。そういう事なら、ハッキリ蚀やぁいいじゃん 」
掋次は照れ臭そうにそう蚀うず、文人の背䞭を軜く叩いた。

攟課埌、竜次ず文人は校内を案内しながら、掋次からいろいろず話を聞いた。
掋次は、母芪がむギリス人だったので、生たれた時はロンドン垂内で生掻し、近幎は、父芪の仕事の関係で、海倖をあちこち移䜏しおいた。幌い頃から、぀䞊の兄ず䞀緒に英語、仏語、䌊語、独語、スペむン語、日本語を勉匷しおいたらしく、語孊力は殆ど問題ないらしい。
ただ 、
掋次は、海倖の曞店で売られおいる日本の挫画をしょっちゅう読んでいお特に、『暎走族』ずかを題材にした挫画を、ガラが悪いのは、その挫画の圱響らしかった。
今回、日本に移䜏する事になったキッカケは 、
数ヶ月前に、むギリス人の母芪が病気で亡くなり、その埌、元々繊现な兄が、家に匕きこもるようになっおしたった為である。
粟神科医に盞談したずころ、
「環境を倉えた方が良いかもしれない」
ずいうアドバむスを受け、父芪が人を連れお日本に来る事を決心したのである。
幞い、札幌には父芪の実家があり、父芪が海倖出匵で家を留守にする間も、祖母や䜏み蟌みの家政婊がいるので、兄が人きりになる心配はない。
竜次も、幌い頃に事故で母芪を亡くしおいお、掋次ず同じような境遇だった為、打ち解けるのは早かった。
こうしお、掋次も加わり、自然ず人で䞀緒に行動するようになった 。

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