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Re・Birth⑥

ーーウソ…、でしょうっ…!ーー
顔つきはやや険しくなっているものの、その男の顔と眼つきは、どことなく好美に似ていた。そして、好美がいつも、左耳に着けている金色のイヤーカフと全く同じものを、その男も着けていた…。
〈…目覚めるんだ…〉
ーー…えっ…?ーー
男がそう呟いた瞬間…、
好美の身体から、青いオーラのようなものが光り出した。光は男と同調(シンクロ)していき、やがて、好美の身体が次第に透け、男の身体に吸収されていった…。
ーーアタシ…、このまま消えちゃうのかなぁ…ーー
好美は、自分の身体が、次第に消えていくのを見ながらも、不思議と不安は感じなかった。むしろ、自分の身体が、『元いた場所』に戻っていくような、そんな『安心感』さえ覚えていた…。

夢の中で、好美の身体が完全に消えてしまった時、手術は既に終わっており、好美は目を覚ました。朝陽が、まるで好美の身体を照らすように、病室に差し込んでいた。
好美の身体はもう、好美ではなくなっていた…。


一週間後…、
手術後の経過は順調だったが、手術を受けた事により、性染色体は『男性化』したまま落ち着いてしまい、好美の身体は、日毎、『男』として成長していった…。

お昼頃、忍は洋次と一緒に好美の様子を見に来た。
病室に入る前、ロビーで美麗から手術後の経過を聞き、二人は愕然とした。
「そんなっ…! じゃあ、アネゴはっ…」
「…それじゃあ、好美ちゃんはっ…」
「…ええ…。そういう事だから、これから市役所に行って、好美の戸籍を変更しなければならないの…」
美麗はそう言って溜息をつくと、医師の診断書
や手術した証明書などの書類を持って、市役所に向かった。
二人は、ロビーの長椅子に腰掛けると、しばらく考え込んでしまった…。
「何て言えばいいんだろう…」
「…いつも通り…ってワケには、いかないか…」
忍と洋次は、複雑な気持ちで立ち上がると、好美の病室に向かって歩いた。
二人は病室の前に来ると、一旦深呼吸してから、静かにドアを開け、中に入った。好美は、窓際のベッドでぐっすりと眠っていた。
忍と洋次は、好美の寝顔を見て、顔つきが変化している事に気付いた。
「…んっ…?」
好美は、二人の気配に気付き、目を覚ました。
「あれ、忍。洋次も…。二人とも、来てくれてたんだ…」
「…っ…?!」
好美は、すっかり声変わりしていた。体つきも、忍よりかなり男らしくなってきていた。
忍は、好美を見て、思わず頬を赤くしてしまった。それを見て、好美は苦笑いした。
「忍、顔、赤くなってるよ…」
「えっ…? あっ、ウソッ…、やだっ…」
「…全くっ…。ここ一週間、看護師さん達や、他の病室の人達まで、同じ反応するんだからっ…」
好美は手術の後、『気分転換』のつもりで院内の美容室に行き、髪を切ったのだが…、
売店に行ったり、廊下を歩いている際、看護師や女性の入院患者達が、好美を見て頬を赤らめる事を二人に話した。
「自分の顔、まだ一度もまともに見てないから、どんな顔になってるかわからないんだけどさ…」
「…えっ…? 好美ちゃん、まだ自分の顔見てないのっ?」
「…うん…。今、自分の顔がどうなってるかと思うと、何だか恐くてさ…」
そう言うと、好美は、ベッド横の台の引出しから、手鏡を取り出した。

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