YouTubeの面白さと可能性

これはYouTubeに限ったことではなく、テレビとネットの違いということかもしれませんが、ユーチューバーやミュージシャンや芸人などなど、個人でアップしている動画の魅力って、何と言ってもその本人が編集してることだと思うんですよ。
テレビなどのマスメディアは、その番組の趣旨やスポンサーの意向、編集する人の主観が入りますから、例えば取材を受けたとして、オンエア上の動画は本当に伝えたいこととは違ったりする場合があります。
でも自分自身が直接編集に関わると、そのズレがないわけですから、伝えたいことがストレートに伝わるんですね。

テレビでのトークって、時間が限られている中で、それ以外の制限も多いために、言い方が悪いかもですが「それなり」な感じがするんですよ。
もっと本音を聞きたかったな〜みたいな。

撮影する機材にしたって、テレビはプロ仕様のクオリティーのものを使用するのは当然ですが、本来は画質のクオリティーはあんまり関係なくて、伝えたいことが伝わるならいいんですよね。本当は。
スマホで撮影した動画で十分なんですよ。

僕がテレビ朝日の「VIDO JAM」という音楽番組の制作に関わっていた頃、コメント撮りで使用していたカメラは家庭用の8mmカメラでした。
オンエア上は「家庭用のビデオカメラで撮影しています。」とテロップを入れていましたが、当時はそれほど画像のクオリティーにこだわりがありました。

ロケやちょっとしたコメント撮りでもちゃんとした機材は使用するし、スタッフも数人必要で、カメラもでかかったし、ガンマイクやら何やら持って行くとなると、当時でも10万円くらいの経費がかかったわけです。
でも僕はレコード会社の会議室で「聖飢魔II」のニューアルバム発売コメントとか、家庭用の8mmカメラで自分がキュー振って撮影してましたからね。
経費もかからないし、小回りはきくし、これで十分じゃないかと思っていましたよ。

まぁそれから時代は変わって、誰もが表現者として発信できるようになったことは、本当に素晴らしいことで、それぞれが表現したいことを演出や編集で誰かに加工されることなく、そのまま伝えられるというところが一番のメリットではないかと思うくらいです。
今後はユーチューバーもどんどん増えるでしょうし、いろんな世代、いろんな立場や職業の人たちの本音がダイレクトに聞けることは、本当にありがたいことですね。


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