久しぶりの市ヶ谷


私の最後の会社勤めは、レコード会社の社員として働いていたソニー・ミュージックエンタテインメントです。
主に新人アーティストの開発や育成、テレビ番組の制作、アシスタントディレクターとしてスタジオでの録音作業をしていました。

最初はアルバイト契約でスタートしたのですが、1987年のことなので、入社したのは29年も前のことになります。
スゲ〜な〜。もうそんなに時間が経ったんだ。。
そして昨日はとある打ち合わせのため、久しぶりに市ヶ谷にある本社ビルに行ってきました。

私が入社した頃は市ヶ谷駅からお堀を渡ったところにある、通称「黒ビル」と呼ばれている真っ黒なビルに通っていました。
写真はJR市ヶ谷駅からの撮影ですが、手前に見えるのはお堀の中にある釣り堀ですね。
ちなみにここで釣りをしたことはありません(笑)



当時はレコード会社全盛の頃だったので、「電車からレコード会社の看板が見えたので、いてもたってもいられなくて来ました!」という歌手デビューを望んでいる女子高生や、エレキギターとアンプを持ってきて「俺の歌を聴いてくれ!」というツワモノがいました。
受付から内線電話がかかってきて、「小山さん対応してください」って連絡がくるんですよ。
とりあえず新人開発の窓口は小山だろうということでね(笑)
そんなことやあんなことを思い出しながら、このビルとは逆方向にある現在の本社ビルまで行きました。



たまには昔自分が働いていた場所や住んでいた場所に行ってみるのもいいですね。
その頃の仲間のことや日々の業務のことなどリアルに思い出します。
当時は忙しいという感覚なんて全くなかったですけど、気がつくと3ヶ月もの間、1日も休んでいないとか普通にありました。
それと、全国を飛び回っていたので出張の嵐でしたからね。

でも本当に貴重な経験をさせてもらいました。
音楽ビジネスがCDを売ることではなくなったので、現在はレコード会社というよりはマネジメントに移行し始めていますが、これは時代の流れなので仕方のないことです。
しかし、音楽を創る、アーティストを育てる、マネジメントするということは、どれだけ時が流れても変わることはありません。
そのことを学ばせてもらったことには本当に感謝しかありませんね。

人の流れも飲食店などのお店もすっかり変わってしまった市ヶ谷ですが、懐かしさもあったのですが、大事なことも思い出させてもらいました。
変わっていくものと変わらないものが交錯して、とても不思議な感覚になった1日でした。

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