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Out focusなボクの写真

写真を撮っていると定期的に悩むことってあるよね?
ついさっきまで「写真サイコー!自分上手いー!」って思っていたのに、何かのタイミングで「もう写真下手すぎて凹む」と思うようになったり。それは多分「写真」というものの奥が深くて、ボクはまだその深淵を覗くことすらできていないからなんだと思う。

そんなボクはボク自身の答えを見つけるために写真家の渡部さとるさんの個展とギャラリートークを聴きに名古屋駅近くのギャラリーFlowに行ってきた。

ギャラリー自体はとても小さくて、ギャラリートークは10人ちょっとの少人数で開催

渡部さとるさんの写真や話は哲学的と豊富な美術の知識から構成されていて、とても優しい口調と相まってボクは大好きなんだけど、会場で販売されていた写真集「inspection」も購入させてもらった。
そこにはピントの外れた写真たちと小さな問いがあって、ボクたちに「考える」ことを自発させる装置になってた。

ピントを合わせない

渡部さとるさんはピントが合っていない写真からは温度を感じると言ってた。ピントが合っていないけど笑っているのがわかる海辺の女性の写真、メリーゴーランドとそれに乗った子ども、小さな電球照明。そのすべてはどこかあったかくてボクの心に残った。

翌日、ボクはプライベートの打ち合わせのために週末は福井県と大阪を梯子することになったけど、手元にあるボクのGRⅢの設定はこの記事で紹介した設定とは違っていた。

設定登録1(U1)からF値を解放のF2.8へ。スナップモードのスナップ撮影距離は1.0mに設定した。(最初は0.3mで撮影してたけど)
案の定、撮れる写真はすべてピンボケ。でもそれが楽しかった。


休日の新歓乗り場はボケていてもみんなのワクワク感が伝わってくる
差し込む鋭い日差しもふわっとなる
再開発が始まっている名古屋駅西側エリア
人がたくさんいるエリアほどアウトフォーカスな写真がいい気がする
SNSにはあえてアウトフォーカスな写真でも十分なんじゃないかってアンチテーゼもあったりして
この辺りから、もはやピントって合わせないといけないの?って思考にも
ピントが合っていないだけでなんでこんなにほっこりするんだろ
もう虜になり始めているのを実感する


ピントを合わせないことの意味

それはもう少しボクの中で検証を重ねてからみんなに紹介できればと思っている。もう少し体系的にまとめてからがいいのかもしれないね。
ただボクの思考はこのあたりのフィルム写真から少しずつアウトフォーカスすることを求めていたのかもしれない。

この時は「全部写さない」って言葉にしているけど、それは「ピントを合わさない」って言葉に置き換えることもできるかもしれない。どちらが大きな意味を成しているのかは、もう少しボクのフィールドワークを経てからでしかわからないけど、≒(ニアリーイコール)なのは間違いない。

そしてボクが今やりたいことは、もしかしたら王道じゃないかもしれないけど、それはもう少しやってみないとわからない。ボク自身が納得するまでやり切ってから判断しても遅くないよね。

アウトフォーカスな写真を撮るためにボクはGRⅢxを使おうと思う。ちょうど解放限定のカメラだからボカすのにはちょうどいいし、40mmの焦点距離はボクが今考えているいろんな課題に向き合うためにもちょうどいいかもしれない。

いくつか季節を過ぎた頃には、ボクの試行錯誤の結果が伝えられるかもしれない。それまでは写真を撮って、検証して、コンテクストをまとめてすべて発表できればと思ってる。
真実を写すための写真としてだけでなく、ボク自身が考えていることや大切に思っていることを表現する手法として写真を利用できたらいいなと思いながら。

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