見出し画像

コロナ禍でのスピード出産ストーリー

コロナ禍での出産。

妊娠が判明した当初から、夫の立ち会い出産を望んでいたので、立ち会い出産を積極的に実施している個人病院を選んだ。
がしかし、その病院でも、感染者数の動向などでタイミング悪く立ち会い中止となってしまい、叶わなかった。


39週0日、お産は破水から始まった。

深夜にタクシーで産院に向かい、その後、陣痛室で1人で耐えるのがつらいつらい…
夫や母に腰をさすってもらうとか、テニスボールを当ててもらうとか、よく聞いていたお産のシーンはなく。妊娠中につらいとき、夫に腰をさすってもらった感じを思い出しながら、自ら腰をさすって1人叫びながら耐えたものでした。笑

初産なので、まだまだ時間がかかると思われていたものの、子宮口が5センチになってからが早く、あっという間に8センチ、分娩室に行きましょうということに。この時、病院着いてから3時間。早く出したい!やっと会える!との前向きな気持ちになり、痛いけど結構嬉しかったのを覚えている。

分娩室についてからは陣痛がさらに強くなり、というか、展開が早すぎて痛みに慣れる時間もなかったので、痛みに耐えるのがとにかく大変、大変。
モニターから、赤ちゃんの心拍音が聞こえるようになっていて、この子の酸素は私が送るんだ!とは分かっていても、いきみを堪える感じだと呼吸が止まってしまい、痛みと呼吸とに、同時に向き合うのが難しい。
でも助産師さんは冷静に、その時々に合った呼吸法を教えてくれて、少しずつコツを掴んでいった。
お産という人生の一大イベントに、何百回も何千回も立ち会う助産師さんは、本当に素晴らしい職業だなと思ったし、我を失う自分にエールを送ってくれる姿が神様のようだった。

破水から5時間。先生の「次の陣痛でいきんでみよう!」の一声が嬉しい。やっといきめる!と思っていきむものの、一気に踏ん張り過ぎて赤ちゃんが苦しそうになったり、穴が裂けそうになったり。そこから細切れにいきむようにして、スルッと出てきてくれました。

産まれた瞬間に泣き声が聞こえて、ああぁあぁ〜〜!やっと会えたね!!!と感動しまくり。

なんとも言えない、人生の中でも強烈に記憶に残る素晴らしい瞬間。この瞬間を、マタニティライフを全力で支えてくれた夫と共に迎えられなかったこと、独り占めしてしまったことだけが心残りです。

無事に産まれてきてくれて、母体も元気で、これ以上のことはないです、と夫。

破水から5時間のスピード安産。安産を目指して出来ることはやってきたつもりなので、甲斐があった。

本当に、無事産まれてきてくれてありがとう、ありがたいことだ、と噛み締めるのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?