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US MBA受験で得たもの、失ったもの

2024年入学に向けたUS MBA受験を1年半かけて準備したプロセスの中で、何を獲得し、何を捨てざるを得なかったのか、私なりに考察しました。
※なぜ私がUS MBAを志し、どのような準備を行い、どのような結果となったかを読んでいただいたうえで、読み進めていただくことお勧めします。

得たもの

(1)自己認識

何よりエッセイ作成の過程において、自分の価値観や今後挑戦していきたい夢を言語化できたことで、判断が求められる場面での決断力が向上しました。高い自己認識を持っていることは、リーダーとして不可欠な資質であり、受験でこの能力を鍛えられたことはとても大きな財産になりました。

(2)周囲からの応援

言語化できた価値観や夢に対して、本当に多くの方から励ましていただき、これからも応援していただいている皆さんの期待に応えられるようにしていきたいという気持ちが、頑張る原動力として湧き上がってきました。受験というきっかけがなければ、こうした応援の声にも気づくことができなかったと思います。

(3)英語に対するためらいの解消

ネイティブスピーカーと接する機会は限られていたものの、事業推進に必要最低限の英語力は身に付けられたことで、ちょっとした自信を持つことができました。決して英語ができるなんて口が裂けてもいえませんが、英語ができないと卑屈になる必要もないなと思いました。ただし、英語がある程度できるようになっても、異文化コミュニケーション能力を日本にいながらにして磨くことはやや無理があるなとも感じています。

失ったもの

(1)お金

総額約150万円以上の投資をしました。おそらく1年間のMBA受験としては標準的な価格だと思います。内訳はざっくり、カウンセラー費用100万円、スコアメイク35万円(一部のスコアメイク準備費用はカウンセラー費用に含む)、出願費用20万円、でした。決して無駄なお金ではないですが、結果が読めない中で、時には30万円以上の支出があったがあったときは胃がキリキリしました。とはいえ、US MBAに行くとなると、2年間で総額3,000~4,000万円程度かかるため、それに比べたら、そこまで大きな投資額ではない、という見方もできるかもしれません。

(2)仕事に対する集中力

受験を始めるまでは、仕事に全力投球することをモットーにしておりました。しかし、受験を始めて以来、仕事で手を抜くことはしなかったものの、全力投球ができなくなりました。その結果、受験準備が忙しくなってきたタイミングで、私が言いだしっぺで始めたプロジェクトのリーダーを途中で降りさせてもらう形となりました。多くの方に協力いただいていただけに、最後まで添い遂げられなかったことは、大変申し訳なく感じております。また受験準備期間中は、時間的・精神的にも余裕がなくなってしまっていたため、新しいプロジェクトに携わることや既存のプロジェクトを拡大するということに対して、ほとんどエフォートが割けませんでした。本格的に受験を開始する前にある程度キャリアの山場を作っておくことをおすすめします。

(3)家族・友人・同僚との時間

家族との時間は大切にしてきたつもりではあるものの、受験をしていなかったら、もっと家事を手伝ったり、家族と話したりする時間がとれたと感じています。受験と並行して、出産・子育て準備にも追われていたため、友人や同僚と呑みにいく機会がぐっと減ってしまいました。話すことや新しいことを知ることがストレス発散になる私にとっては、自由時間が大幅に減少したことでストレスを感じていました。その分アルムナイや在校生の方々とのコーヒーチャットや同じ受験生とのネットワーキングは私にとってはオアシスのようなものでした。

まとめ

所感としては、失ったものよりも価値あるものを得ることができたと感じています。結果が全てではなく、受験のプロセスを通して得られるものも少なからずあると実感しました。受験を通して自己を見つめ直し、新たな目標や価値観を発見できるかもしれません。周りの人からの応援の声に気づき、前に進む原動力となるでしょう。

一方で、異文化コミュニケーション能力やプロフェッショナルネットワークは、実際に留学して生活しないと得られないため、受験だけでは伸ばすのは難しいと思います。

US MBA受験そのものが時間も金銭的にも精神的にも過酷な戦いですが、少しでも挑戦してみたいと思った方は是非チャレンジしてみる価値があるのではないかと思います。


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