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ゲリラ豪雨の正体って何?

私の住む地域は地震や雷が多く、特に夏場の雷雨は生活の一部になっています。雷害や雹害が多く、これらに対して保険を掛けている人も多い土地柄です。逆にあまりに多いため、慣れもあって気にしない人が多いですね。そこで、突発的に発生する雷雨「ゲリラ豪雨」の正体に迫ってみたいと思います。こちらの投稿はYouTubeとの連動企画になります。

近年、定着した感があるゲリラ豪雨という言葉ですが、ゲリラ豪雨の正体とは何なのでしょうか?まず初めに、ゲリラ豪雨は正式な気象用語ではなく、突発的に発生する激しい雨を表す俗語です。特に定義がないため、曖昧なところがあるのは否定できません。「ゲリラ」の語源はスペイン独立戦争時に、ナポレオン軍に対する民衆の発起、小さな戦争を意味するスペイン語です。不正規戦闘、奇襲や遊撃の意味で使われています。気象とは結びつきませんね。

積乱雲から降る雨

ゲリラ豪雨の正体は、ズバリ「積乱雲」です。大気の状態が不安定な時に発生する積乱雲は、短時間かつ狭い範囲に雨や雷、時に突風をもたらします。ピンポイントで発生するため予測が難しく、気付いた時には雨に降られていることから、神出鬼没のゲリラと名付けられたのでしょう。積乱雲の寿命は短く、30分~1時間程度で衰退、消滅してしまいます。中には世代交代を繰り返して数時間も強い雨を降らせることもありますが、こちらはゲリラ豪雨と区別したほうがいいでしょう。

積乱雲が発達してかなとこ雲に

予測が難しいゲリラ豪雨ですが、広い範囲での予測は可能です。天気予報には注意を促すキーワードがあります。「大気の状態が不安定」このワードが出ている時はゲリラ豪雨の可能性があり、晴れマークが付いていても、天気が急変する可能性があるということです。積乱雲は強い上昇気流が発生しているところに現れます。上空の寒気、湿った空気の流入、地上付近の昇温、低気圧や前線の周辺などです。

では、ゲリラ豪雨を回避するにはどうしたらいいでしょう?基本的なことですが、天気予報は最後の一文まで読むこと、天気マークだけで判断すると肝心なところを見逃します。更に時間が進んだ場合には、雨雲レーダーの出番です。遠くにモクモクした大きな雲が見えたらレーダーで確認をするのが確実です。ただし、レーダーにも弱点があり、今見ているものは現在の状況ではなく、数分前の状況だということです。それを見越して、早めに行動をすることが大事です。

余談ですが、雲の種類は大きく分けて10種類の基本形があります。それぞれに名前がついていますが、とつくのはモヤモヤして形のハッキリしない雲。とつくのは高いところの雲。とつくのはモコモコした輪郭のハッキリした雲。とつくのは雨を降らせる雲です。つまり、積乱雲はモコモコで輪郭のはっきりした雨を降らせる雲、ということです。

ゲリラ豪雨と虹

9月になってもゲリラ豪雨は多発します。秋雨前線や台風の影響で発生することが多く、特に季節の変わり目には不安定な状況が数日続くこともありますので、天気の急変には十分気を付けてください。

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