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参加#夏の香りに思いを馳せて

彼とは中学3年からの知り合いで高校生になってからも付き合いがあった。たまに都市まで遊びに行くくらいの。

8月の最後の週に夏祭りがあるらしい。彼と行こうと約束している。彼とはまだ友達関係で恋人未満でもある。彼からは「僕達、友達だよね」と言われてしまっている。夏祭りは浴衣を着ていこうと思う。彼に「綺麗だね」と言って欲しいからだ。

夏祭り当日。その日は快晴だった為、夜空が綺麗に見えた。あの彦星と織姫のようになりたいななんて思いながら彼を待った。七夕には、彼と恋人になれますように。と書いた
彼はいつものように少し遅れてやってきた。
待ちくびれたわたしは、少し我儘を言ってだだをこねた。実は今日、告白を自分からしようと考えていたのだ。「実は前から君のことが好きでした」
告白は成功しなかった。