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はじめての100マイルレース

7月末日、今年は100マイルに挑戦すると自分の中で決めていた。
koumi100はおそらくコロナの中で唯一開催される大会になると確信した。
経験もなにもないけどとにかくエントリー。
怪我をしていたから、コーチングも受けながら10月の本番に向けて3ヶ月、やれることをやった。
20分でもいいから走って、自分の体と対話する。そんな毎日を積み重ねていった。

レースにはどんなものが必要なのか、他人のブログを見たり、経験者に聞いてみたり、
あーでもない、こーでもないとそんな準備を直前までやってた。
車に荷物が乗らないんじゃないかって心配になる程。

そして迎えた当日、会場までの高速にうまく乗れずスタート20分前に到着し、バタバタ!
緊張感とワクワク感でいっぱいになりながら、スタート。

1周目
台風はそれたものの、かなり寒く、雨が降り続ける。一周が35キロのコースなので6時間を目安に走る。
渋滞もしてたのでほとんど疲労感もなく一周目は終える。むしろ、少し遅いスタートで焦りがあった。

2周目
かなり調子が良い。明るい時間でもあり、体もよく動く。6時間ジャストで問題なく戻ってくる。少し時間にも余裕が生まれ、3.4周目が鍵になると覚悟する。

3周目
林道を抜け、ニュウの上りで異変が走る。体は楽だけど足首がなぜか痛い。元々外側着地な癖があるからそのせいなのか、それともテーピングを引っ張りすぎたか?
ちょっと痛いなっというレベルからニュウの下で痛くて走れなくなっていることに気がつく。
本来スピードが出せるフラットな林道、ロード、すべてを歩き倒し、8時間も時間をかけた。

7時間で4周目を終えなければ、足切り。
ペーサーも待ってる。これまでサポートしてくれたみんなの顔が浮かぶ。ダメかもしれない。涙を浮かべながら、時々のんきに星綺麗だなーなんて少し感動しながら、ぐちゃぐちゃの感情の中、とにかく足は止めなかった。
えまさんの「諦めなければ絶対完走できる。」その言葉がずっと頭の中をぐるぐるした。

そして、4周目。
ペーサーはとにかく絶対戻ってくるから!とスタート地点で全員に向かって叫んだ。
私は当事者なのに自信がなかった。
痛みがあって、はしれるのか。。ロキソニンが効くことを祈りながらニュウを下れるかが怖かった。

そして、弱気なせいか、食べることを忘れハンガーノックに。
ベスパとマグオン、食べれるものを一気に食べ、カフェインもいれた。フラフラになりながら2時間も使い、ニュウの入り口へ。
いよいよあと5時間。

食べたものが効いたのか調子が良くなる。
ここからはペーサーとの爆上りタイム。
多分上りと下り含めて30人は抜いたと思う。死ぬほど呼吸が辛かったけど絶対いける。ついていけば絶対間に合う。
それだけを信じて走るとなぜか痛みを感じなくなっていた。

とにかく走れるだけ走り、多分今までで1番ハイスピード(ニュウ区間とか)で、時間は6時間40分で戻ってきた。

みんなが「帰ってきた!」「やばい!イケる!」そんな声を聞くたびに、自分も本当に戻れて良かった。。そう胸が熱くなった。

最後5周目。
淡々と進み、流石にコース飽きたな〜なんて言いながらペーサーともう2度とこんなとここない!って話しながらゴールへ!
ちなみにペーサーなのに途中でハンガーノックになってたww

ゴールにはみんな待ってて、美味しいブリトーだったり、歓声や、労い、全てが嬉しくて、同時にサポートしてくれたみんなとペーサーとして引っ張り続けてくれたことに感謝の言葉しか浮かばなかった。
私が走った100マイルはみんなが走らせてくれた100マイルだった。
そこには孤独なんかなくて、人の暖かさを1番感じた瞬間だった。

皆さん、本当にありがとう。

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