Student_analysis

私的に分析したデータなどをアップします。

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マガジン

  • バレーボールのデータを分析するnote

    バレーボールのデータを分析したもの 学会等で発表したものの紹介などをアップします。

  • 野球いじり 2nd Season

    MLBのStatcastデータを分析したものをアップします。

最近の記事

FIVBデータの共有 FIVBパリ五輪予選 ワールドカップバレー2023 Play-by-Play データ(β)版

 以前、2023年のワールドカップバレーのデータを集計したものを公開しています。  バレーボールのデータは、FIVBではBoxスコアという形で記録されています。これは1試合、または1セット分の各種スタッツの記録を集計してまとめたものになります。各国のリーグも呼び名は違う場合もありますが、記録として残っているのはこのBoxスコアになります。  こうした記録を集めて他の人にも使えるようにしているわけですが、Boxスコアにも限界があり、例えば、レセプションが良かった時と悪かっ

    • 投球にも角度はある

       今回のテーマは投球の角度です。打球の角度についてのデータは多いのですが、投球についてはあまりないと思ったのでデータを見て行きたいと思いました。  しかし、打球の角度の話が出てくるもっと前から、“角度のあるストレート”という言葉は耳にします。これについては、“背の高い投手の投げるストレート”くらいの意味だとは思うのですが、数値化することも可能です。  Baseball Savantでは、下図のように投球軌道を視覚的に見ることができます。  例としてあげたのは山本由伸

      • ワールドカップ-VNL間の男子日本代表の成績比較

         前回の分析では、2023年の日本女子代表のワールドカップバレー(OQT: Olympic Qualification Tournament)と、同年のネーションズリーグ(VNL)の成績を比較しました。  今回は、同様の集計を男子日本代表でも行いたいと思います。 OQT-VNLの比較:スパイク それでは、まずは例としてスパイク決定率のデータを以下の図1-1に示します。  左側がワールドカップ(OQT)で、右側がネーションズリーグのスパイク決定率の分布になります。  デ

        • カーブのリリースポイントと身長の関係

           これまでリリースポイントと身長の関係を色々と分析してきました。  発端としては下記のリンクにあったJoe KellyとHeath Hembreeという2人の投手についての記述です。  シーズン中に得意のスライダーが上手くいかなくなった時、リリースポイントの高さが下がっていることを発見して、それならということでカーブを導入して切り抜けたところが肝です。  リリースポイントと相性の良い球種があるという話だと思うのですが、各投手のリリースポイントは投手の体の大きさによっ

        FIVBデータの共有 FIVBパリ五輪予選 ワールドカップバレー2023 Play-by-Play データ(β)版

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        • バレーボールのデータを分析するnote
          93本
        • 野球いじり 2nd Season
          97本

        記事

          ワールドカップ-VNL間の女子日本代表の成績比較

           昨年末にワールドカップバレー(OQT: Olympic Qualification Tournament)のデータを共有できるようにしましたが、今回はその中から日本のデータを見て行きたいと思います。  どのようにデータを見て行こうかと考えたのですが、女子日本代表のデータの分布を、少し前に開催されたネーションズリーグ(VNL)と比較してみたいと思います。 OQT-VNLの比較:スパイク それでは、まずは例としてスパイク決定率のデータを以下の図1-1に示します。  左側が

          ワールドカップ-VNL間の女子日本代表の成績比較

          リリースポイントと身長の関係2018年のJoe KellyとHeath Hembreeのリリースポイントと身長

           今回は久しぶりにリリースポイントと身長の関係を分析してみたいと思います。  この関係に興味を持った発端ですが、『アメリカン・ベースボール革命』という書籍にJoe KellyとHeath Hembreeという2人の投手についての興味深い記述にあります。  これは、シーズン中にリリースポイントが低くなってきた2人の投手が、主となる変化球をスライダーからカーブへと変更して奏功したケースになります。  この事例から、球種によって相性の良いリリースポイントの高さがあるのでは

          リリースポイントと身長の関係2018年のJoe KellyとHeath Hembreeのリリースポイントと身長

          バレーボール学会に向けて 2024

           毎年3月に開催される日本バレーボール学会の日程が発表されました。3月18日(月)と19日(火)に明治学院大学の白金キャンパスで開催されます。  平日開催か……と行かない理由を探してくるのは簡単ですが、昨年は忙しくてお休みしたので、今年は一般研究発表に参加しようと思います。 テーマ:レセプションの精度とスパイクの結果 発表に向けたテーマですが、皆さんは昨年のワールドカップを見たでしょうか?女子日本代表は惜しくもオリンピックの切符をつかみ損ねたわけですが、中継でAパスの重

          バレーボール学会に向けて 2024

          ヤンキースの得点不足と打者の特徴

           昨年の分析では、以下に紹介するヤンキースの得点不足の原因を指摘するコラムを発端に色々と分析してきました。問題のコラムは以下のリンクになります。無料登録することで読むことができるようになります。  このコラムの趣旨としては、以下に引用するチームの指針が、チームの得点にはマイナスに作用しているというものです。  角度をつけた打球を狙うというのはフライボール革命とも呼ばれる近年のトレンドでもあり、そこに副作用のような問題を指摘するこのコラムは非常に興味深いものといえます。

          ヤンキースの得点不足と打者の特徴

          FIVBデータの共有 FIVBパリ五輪予選 ワールドカップバレー2023

           今回は2023年の9月から10月に開催されたFIVBパリ五輪予選 ワールドカップバレー2023のデータを共有できるようにしたのでその紹介です。  日本ではワールドカップバレーのイメージが強いのですが、男女ともに3会場で行われているパリ五輪の予選でもあります。  各会場の参加チームのリストを以下の表1-1と表1-2に示します。  上位2チームがパリ五輪への参加権を得る結果となりました。  各チーム7試合しかない点は少し物足りませんが、3会場全て合わせれば84試合

          FIVBデータの共有 FIVBパリ五輪予選 ワールドカップバレー2023

          ヤンキースの得点不足とKyle Schwarber

           前回の分析ですが、2023年に得点不足で苦しんだヤンキース打線の特徴を検証しました。  これは、以下の日刊スポーツのコラムの指摘を元にした分析になります。  この記事では、元所属選手が“データ分析に傾倒し過ぎる球団の方針”にヤンキースの問題があると指摘しています。  打球速度が95マイル以上、打球角度が25度から30度をバレルゾーンといい、打率.500、長打率1.500以上の成績が期待できるといわれています(下記のリンクでは98マイル以上)。  この指摘が正しいの

          ヤンキースの得点不足とKyle Schwarber

          ネーションズリーグ・レポート 日本:女子

           前回、前々回とネーションズリーグでの日本男子の成績をまとめてきました。  今回は同様の集計を女子でもやっていきたいと思います。 成績の比較 今回見るデータは2021年から2023年のネーションズリーグ(VNL)の予選ラウンド(Preliminary Phase)の成績になります。ファイナルラウンドは試合数が少ないために予選のデータを見ることにしています。  まずは、勝敗とセットカウントを比較したデータを以下の表1に示します。  男子とは正反対に成績は下降線です。2

          ネーションズリーグ・レポート 日本:女子

          ヤンキースの得点不足と打球の角度

           今回は少し前に以下の日刊スポーツから出た記事を元にデータを見て行きたいと思います。  これは今季成績が振るわなかったヤンキースの不振の原因について、元所属選手の指摘を紹介したものです。読むためには無料の会員登録が必要なのですが、できれば読んでもらいたい内容です。  記事の内容を引用する前に、事前情報として2023年のMLBの各チームの得点と失点の関係からヤンキースの位置づけを確認しておきたいと思います。データを以下の図1に示します。  この図は横の軸に失点を、縦の

          ヤンキースの得点不足と打球の角度

          ネーションズリーグ・レポート 日本:男子 その2

           前回は男子日本代表の2021年から2023年までのネーションズリーグの予選ラウンドの成績の推移を確認しました。  前回の分析は、試合ごとの成績を確認するという準備的な分析でした。2021年以降、日本は順位を上げてきていますが、単純に勝利数が増えると得点に関わるスタッツ、特にスパイク決定率のようなスタッツが良くなっていることは容易に想像ができるため分析としては少し足りないと感じました。  そこで今回のテーマとなるのですが、試合の中で取得したセットと落としたセットのスタ

          ネーションズリーグ・レポート 日本:男子 その2

          藤浪晋太郎の打球の性質

           これまで藤浪晋太郎選手のデータをあれやこれやと分析してきました。結構な量になったのでこれまでの分析のリンクは末尾に載せておきます。  今回のテーマは以前取り上げた、藤浪選手のゴロについての続報です。  アスレチックス時代の藤浪選手のゴロは打球速度が100m/hで角度が0°付近のゴロが多かったのですが、ここは安打になり易い速度と角度になります。この傾向がオリオールズ移籍後にどのように変化したかを確認したいと思います。 打球の角度と速度とアウトになりやすさ まずは、打球

          藤浪晋太郎の打球の性質

          ネーションズリーグ・レポート 日本:男子

           今回は、2023年のネーションズリーグで3位と躍進を遂げた男子日本代表チームのデータを見て行きたいと思います。というわけで、2021年以降3シーズン分のデータを比較してみたいわけですが、単純にスタッツを比較すれば、勝利数の多いシーズンは得点に関わるスタッツが良くなっていることが予想されます。  それを「スタッツが良くなって良かったね。」で済ましても構わないとは思いますが、それだけでは分析に工夫が足りないともいえます。 一工夫を加えるには  やり方はいろいろありますが、

          ネーションズリーグ・レポート 日本:男子

          制球がイマイチな試合での藤浪晋太郎の投球

           これまで藤浪晋太郎選手のデータをあれやこれやと分析してきました。結構な量になったのでこれまでの分析のリンクは末尾に載せておきます。  さて、オリオールズへの移籍後、しっかりとリリーフ投手陣の一角を担っている藤波選手ですが、開幕前にこのようなシーズンになると思っている人は少なかったのではないかと思います。  順調なのは結構ですが、データを見ていく対象としては、成績が良い方向で安定しているとあまり見るべきところが無くなってしまうという難しさがあります。もちろん、上手くい

          制球がイマイチな試合での藤浪晋太郎の投球