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SNSを、メタバースを考えるきっかけとして。【理想の仮想空間#2】

こんにちは、Studio Topitaです!
私たちは理想郷を本気で「想像」「創造」するサークルと称し、毎月テーマを決めて語り合い、議事録をアップロードしています。
ぱっと聞いただけでは「?」かもしれませんので、どうぞ是非、自己紹介をご一読いただきたいです。
(常連さんは、いつもありがとうございます!)

Studio Topia 5月
第1回「SNSを、メタバースを考えるきっかけとして。」

みなさんこんにちは、Studio Topiaです。
今月は「メタバース」について話しています。

しかし、どうでしょうか。いきなり「仮想空間でなんでもできる!」と言われても、なかなかイメージのつかみにくいのが「メタバース」。
と、いうことで、今回は、前半はメタバースについてぼんやりながらも考え、後半は身近な仮想空間、SNSと、その中でも「Twitter」を取り上げながら議論を進めていきました!

以下、議事録です

*そもそも、なぜメタバースはぼんやりしているのか?
会の中で話していても、実生活で友人たちと話していても、あるいはインターネット上の会話を見ていても、「メタバースって難しい」「よくわからない」と言われていることが多いように感じます。
これは果たしてなぜなのか、執筆中に改めて気になったため、編集者がちょっと考えてみました。
おそらく、大きな理由として、

①実物が出来上がる前に名称が出来上がった
(テレビがない時代に「テレビジョン(tele- vision)」という言葉だけ出来て、定義すらないのと同じ)
②いろんな人がいろんな活用方法を描いている
(誤解して夢を語っている人もいる。用語の使い方もバラバラ。)
③自分の生活にどのように関わるのかがわからない


というところが挙げられるのではないかと思います。自分のメインテーマとして研究していたり、お仕事をしていない限り、テレビやネットニュースでちらっと目にするだけでは、確かにその可能性や自分達の生活との関わりも曖昧ですし、また、その情報自体がメタバースの本質からはちょっとずれていたりする(たとえば、お金儲け中心の話)と、余計にこんがらがってしまいますね。
今月の議事録や次回以降の会では、その点に注意しながら進めていければと思います!

議事録

求めるものは、「便利」と「おもしろさ」?
はじめに、私たちがメタバースに求めるものは一体どのようなものか、考えてみました。色々とありますが、「便利」「面白い」ものが求められているのではないか、という意見が出ました。バーチャルオフィスなど、現実を補完したり、あるいはゲームのなかで現実ではできないことを体験したりと、現実では得られないポジティブな感情を、確かに求めているような気もします。

「OZ」を望むか?
とはいえ、やはりぼんやりしてしまいがちなので、すこし「リアルに」考えるために細田守監督の「サマーウォーズ」を例に挙げながらその中に出てきた仮想世界「OZ」にみたてて、自分の身の回りの物事が全てオンライン・データ化される世界を望むかという話が出されました。

映画を見ていた限り・当時の感覚では、面白いし楽しそうだけれど、実際問題として、自分の全てがデータとして現れてくることを考えると面倒臭さを感じる、という意見が出されました。示されたデータに対していちいち判断を下さねばならず(これはいらないデータ、と決めるのにもカロリーを使います)、面倒臭く感じる、ということでした。
結局のところ、仮想世界とは、現実世界から逃れていく場所なのかも知れません。現実世界では不可能なことがたくさん可能になりますし、VRゴーグルなどを使えば、ほんの一時でも、現実をシャットアウトする感覚を持てます。会では、「ハリーポッター」を例に挙げながら、「9と3/4番線を超えてホグワーツに向かい、魔法を覚えて、使って、生活していけるような仮想世界は面白い。現実では魔法を使うことも、そこで学んだことを活かすこともできないが、現実世界を捨ててその仮想世界で生きていくことができるなら全く違う世界が開ける」という意見が出されました。正直、面白そうだし、暮らしてみたさがありますね…!
しかし、現状では、仮想世界はあくまで「仮想」として、誰もが現実世界に根付いて暮らしています。それは、その方が都合が良いから、と言うのもありますし、また、実際のところ、現実世界の方が心地が良いのではないか、という意見も出されました。

「おまつり」としての仮想世界
仮想世界は非日常的で、苦しいことや面倒なことに煩わされることなく、面白いこと・楽なことに浸りきることが可能な世界です。とはいえ、苦しみがあるから楽しさも映えるというもの。また、面倒な事柄も、見方を変えれば良い経験になったり、学びがあったりと言うこともあります。現実世界は、人間にとっての「コンフォートゾーン」として、今後も人々が生きる主舞台となるのではないか、と言う意見が出されました。
一方で、「バーチャルネイティブ」のような世代が生まれてくれば、仮想世界にコンフォートゾーンを作り上げ、その中のみで生きていくことも可能となるかもしれない、という可能性も指摘されました。

価値観の多様化に法律は追いつけるか?
さて、そのように、これから先の時代は、さまざまな人が、さまざまな形で仮想世界を楽しんだり、リアルとバーチャルを行き来したりするようになるでしょう。そうなってくると、人の楽しみ方の数だけ仮想世界が生み出されるようになり、それぞれの生き方として、価値観が生み出されていくようになるでしょう。そして、仮想世界に多くの人が参入し、多様化するに従い、その中の秩序=法律を制定する必要も出てきそうです。
とはいえ、仮想世界での法律は、現実以上に想定が難しそうでもあります。現実世界とあまりに違いすぎるので、例えば、仮想世界における殺人、略奪とは何を指すのか?嘘は悪として捉えられるのか?という問題が生じてきます。殺人や嘘というと悪いことのように感じますが、見方を変えてみればシューティングゲームや人狼ゲームをどう扱うのかにも関わってきます。定義次第でどうとでもなってしまう以上、非常に慎重になるべき部分、そして考えがいのある部分と言えます。

仮想と現実の境界線、インターネット。そしてSNS
話がかなり抽象的になり、大きくもなってきてしまったので、一度、イメージのしやすいSNSに絞って考えてみることにしました。
現実をサポートするコミュニケーションツールでもありますが、SNS上のみでの繋がりや盛り上がりが存在するなど、仮想世界と現実世界の中間地点にあるひとつの世界、といえるのではないでしょうか。
さて、SNSが生まれた頃は、「これで誰もが平等に議論をすることができるようになる」と、非常にポジティブな印象を持たれていました。一方で、いまや誹謗中傷やフェイクニュースといったネガティブなイメージが専攻している部分もあります。

半独り言メディア、Twitter
日本において、誹謗中傷やフェイクニュースが話題になるプラットフォームは、Twitterのように思えます。
会では、Twitter上の「誹謗中傷」について、「その人に文句をつけたり、議論を巻き起こそうという気持ちよりも、なんとなく引っかかったから呟いた、関心のあることだからフォロワーに向けてのみ発信した、という、独り言の集まりなのではないか。独り言である以上、その言葉の重みや対象にはあまり意識を向けないが、実際には受け取る人がいるため、結果として傷つくことになってしまう」という意見が出されました。また、「炎上」についても、「Twitterで一番重要視されるのは、ひとつひとつのツイートである。140字以下で書かれた文章こそが全てで、それを書いた人や、前後の文脈は考慮されない。よって、ツイートが一人歩きした結果、フェイクニュースに結びついたり、炎上してしまうことがある」と言う意見が出ました。これに伴って、「では、Twitterにおいて、炎上は『文化』か?」という問いも出されました。

次回に向けて:炎上することは文化か?
さて、そうなってくると、「誹謗中傷」「炎上」について、(当たり前ですが)Twitterやユーザーが一概に悪いとも言えなそうです。もちろん、悪意があれば話は別ですし、「伝え方」による、ということもあるでしょう(また、間違っても「誹謗中傷」「フェイクニュース」「炎上」が悪くない、ということにもなりません)。
とはいえ、システム上生み出されることはあっても、それは悪い面としての露出であって、それらが生み出すポジティブな側面も当たり前に存在します。
であれば、悪い面をなるべく削っていって、良い部分を伸ばしていけば、Twitter、SNSは非常に理想的な仮想世界の一つとなれるはずです。メタバースがそこから学ぶことも多いでしょう。また、もしかすると、「悪い面を削る≒秩序をつくり、誰かがコントロールする」ことが仮想世界にそぐわない可能性もあります。まさに新しい世界として、挑戦を迫られているメタバースですが、次回はさらにSNSを深掘って、その未来を見透かしてみたいと思います。

編集後記

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今回はメタバースを想像することに始まり、バーチャルとリアルの境界線とも言える、SNSについて考察を深めてみました。

誹謗中傷やフェイクニュースなど、Twitterの問題点は指摘されて久しいですが、問題のみならず、それを引き起こしてしまう仕組み、それがもたらす利点についても考えてみる会となりました。

日常に溶け込んでいるSNSでさえこうなのだから、メタバースなんて、どれだけのトラブルのもとになるかわかりません。
また、実物ができる前に概念が出来上がってしまい、いろんな人がお金儲けをしようとしているあたりも大変胡散臭いです。

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Studio Topia 5月テーマ「理想の仮想空間」
第1回「SNSを、メタバースを考えるきっかけとして。」
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