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無名の俳優が最短でオーディションを突破する方法(前編)

概要

オーディションを突破するために毎日どんなに短くてもいいから演技動画を撮ってアップしてみようぜ、という試みです。
既に賛同いただいた俳優さんたちが、#オーディション突破プロジェクト というハッシュタグで各種SNSに演技をアップし始めています。
ここではどうしてそれが有効なのかと、始めたい人へのガイドラインを記載します。方法だけ知りたい方はこの後の後編へと進んでください。

なぜあなたはオーディションに呼ばれないのか

監督業をやっていると、上映会やワークショップでよく聞かれるのが「オーディションに呼ばれないですがどうしたら良いですか?」という質問。
聞けば、大体が出演作品がほぼない方が多いです。
これを読んでいるあなたももしかするとそうかもしれません。

なぜだと思いますか?

あなたの演技力がないから?
キャラクターに合わないから?
事務所の力が弱いから?

違います。

自分に実績がないから?

半分正解だと思います。

なぜ実績が必要なのかを話す際、いつも私は以下の話をします。

映画/映像にかかる製作費を知っていますか?

上記の質問をすると大抵みなさん首を傾げます。まるでアイスランドの首都はどこですか?と聞かれたみたいに。
先に答えを言うと、どんな撮影でも(格安は除く)撮影1日あたり100万以上がかかっています。MVでもドラマでも300万以上、映画だと億ですよね。
それプラス大勢の人の膨大な時間が費やされています。
これだけのお金は誰が持ってくるんですか?プロデューサー?製作委員会?監督の持ち出し?
1つ言えるのは、ほとんどの場合、誰かが血の滲むような努力をしてかき集めてきたお金だと言うことです。そして成功しなければ儲けはなし、評判も悪ければキャリアも断たれます。
そういう気持ちで私たちは映画を作っています。では、次の質問です。

今これを読んでいるあなたに1億円をかけてもいいですか?

いきなりこんなこと聞かれたらビックリしますよね。でも主役をはるっていうのはそういうことですよね。トム・クルーズだって何百、何十億という製作費を背負って主役をやっています。
銀行でいえば融資です。1億円の家を買うにも数百万の車を買うにも信用が必要ですよね。ではこの場合の信用とは何か。
「お金を返せること」ですよね。あなたの好きな食べ物、宗教、価値観とか、あなたがどんなに素晴らしい人間かは関係ない。(あくまでローンの話です)
あなたがいろいろな準備をして証明できて初めてローンが組めます。
では俳優さんはどうでしょう。
「私が主役なら絶対当たります!」

その根拠はどこにありますか?

ここです。意気込みは大事です。ですが、あなたの渡す情報に1億円かけてもいいと思えるものは入っていますでしょうか?
好きな食べ物、面白いエピソード、それらはあなたという人間を理解する手助けにはなっても、あなたにお金をかけられるかの指標ではありません。
実績があるのか、どんな演技ができるのか。インスタのフォロワー数はどれくらいか。投資とはそういうことですよね。

オーディションにさえ呼ばれば受かりますか?

「実績はないけど、オーディションにさえ呼んでもらえれば魅力をわかってくれるはず」仮にあなたがまだ発掘されていない原石だとします。実はオーディションに呼ばれれば受かるだけの力を持ってるとします。
でも呼ばれないのはなぜか。

オーディションで呼べる人には限りがある

この一点です。こちらも一人でも多くの俳優部さんと出会いたいのはもちろんです。ですがオーディションだってタダじゃありません。スタジオを予約して、カメラを回す人、受付をやってくれる人を雇い、一人ずつとのスケジュール調整、無限に仕事とお金は増えていきます。
一度に二人づつ、30分枠で呼べたとして、朝9時から18時までやっても16人しか呼べません。二日で40人も見れない。
そうなった時に、誰をその40人に入れたいでしょうか。
もちろん実績がある人ですよね。その次はどうでしょう、実績は何も書いてない2人がいたとして、一人はいくつか自分で撮った動画がいくつかあってできる演技が何となくわかる。もう一人はただの写真だけ。
あと一人選ぶとなったら、少しでも可能性のある人を呼びたくなると思いませんか。
余談ですが私は俳優さんの情報は根掘り葉掘りストーカーのように調べます。SNSを巡って演技がわかるものがないか必死で探します。だって自分の大事なお金と時間と監督生命を賭けるんですから。当然です。

試合に呼ばれなければ戦えない

まずは試合(オーディション)に呼ばれる確率を上げる、そのための武器の1つが映像資料です。とはいえ、出演できなければ映像はありません。ならば自分で作ってしまおう、というのが本プロジェクトの主旨です。
後半では具体的にどういう活動をするのか、説明していきます。
本日はここまで。

尾崎英二郎「思いを現実にする力」
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