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YouTubeライブの配信でやること ④バックアップについて

こんにちは。配信エンジニアのウメムラです。
今日のAdobe Expressで書いてもらったタイトルは・・・廃墟で踊るウサギとパンダ・・・ウサギがパンダ化してしまいました。AIで何かを正確に書くということはもう少し先の話なのかもですね。そして今回はいつも配信で一番考える話になります。


配信は常にバックアップを考える

ライブは常に事故はつきもの

ライブ配信はその名の通り生放送なので、些細な事故から・・・もう人生詰んだような事故まで多彩です。でも些細な事故ははっきりいって本人たちにしかわからないものなので無視することが多いですが、ライブ配信は止められないのでそのまま進むことが多いです。とくにスイッチングミスなど。
これはスイッチをブラインドで押す人が多いからなのですが・・・野球のようにパターン化したスイッチでもミスは起きるからブラインドじゃなくても起きます。だからスイッチングミスは気にしないでください。

人生が詰んだと思える事故

それは配信が止まるということです。
自分のせいでなくても罪悪感を感じます。
ライフライン=ネット回線です

ので・・・つねにバックアップを考えます。
色々仕様があるのですが・・・

①会場に2つのプロバイダー回線(有線LAN)がある場合

これが一番平和です。
同じビットレート、同じサイズを送る。
だれもが安心します。停電にならない限り。

②会場に1回線(有線LAN)の場合

LAN HUBで分けてプライマリーとセカンダリーのエンコーダーで配信します。やや安心です。大元だけを考えるだけなので。光のケーブル折れました!とならない限り大丈夫でしょう。

③会場に1回線(Wi-Fi)の場合

緊張してください。Wi-Fiとは波です。いい時もあれば悪い時もある。人口密度が高ければWi-Fiの質は悪くなります。オープンスペースにてWi-Fi配信はもう終わったと思っていただければ・・・パソコンの近くでテザリングのほうがまだ安心します。しかしホール・・・密閉した空間・・・

こんなスカスカな環境でもWi-Fiの精度は落ちます。

こういう時でもクライアントさんは2通りいまして・・・
1・可能な限り高画質で!
2・とにかく完走(無事に配信を・・・)

ではどうする?

プライマリーとセカンダリーは別のサーバーです。
でも配信の感覚が分かるようにします。
YouTube配信の場合プライマリーとセカンダリーのサーバーで映像の質が良いものが配信に乗ります。でも同じ回線・同じビット・同じサイズだと差別化できません。
ので

プライマリー=1920x1080 60p 5mbps
セカンダリー=1280x720      60p     3.2mbps

とスケールダウンした2本をアップします。
こうすることによりWi-Fiのスピードが極端に4mbpsまで下がってプライマリーが死んでもセカンダリーは生きる計算になります。

エンコーダーで設定をダウンスケールするだけです。
・出力をリスケールのチェックを入れて1280x720にする
・ビットレートを3200kbpsにする
・(これは別にしなくてもいいですが・・・キーフレームを3にする)

このとおり

こうすることにより配信が落ちるというリスクを一つ消します。

映像が1080から720に変わったらメインが落ちたのかと・・・電波強度が復帰すればいいな・・・とお祈りしながら配信の管理をします。


最後に

これはテクニックではなく知識です。
このような環境はそこそこあります。いろいろな知識とテクニックを考えるのも私の仕事の1つです。

皆さんが安心する配信を心がけております。お仕事のご相談お待ちしております。