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第二十三話 住宅ローン①不動産を買うこと

各ご家庭のライフイベントの中で、大きな資金が必要になる「3大必要資金」といわれているものがあります。”住宅取得資金”、”教育資金”、”老後資金”です。もちろんお子様のいないご家庭もありますし、住宅を購入する予定のないご家庭もありますが、もし住宅を購入するとしたら、大半はローンを組むことでしょう。今回は、「住宅ローン」についてお話しします。

”持ち家派””賃貸派”かという議論はいつでもありますよね。住む人のライフスタイルによってどちらが良いかは違ってきます。たとえば個人事業主やフリーランスの方は、家賃を経費に計上できて節税効果があるので賃貸が良いとか、70歳を過ぎると賃貸契約はしづらくなるので持ち家があれば安心感があるとか。

では、ざっと賃貸と持ち家のメリットを比較してみます。

賃貸vs持ち家

①賃貸のメリット
・状況に応じて引っ越しがしやすい
・壊れた箇所や設備の改修は大家さんの負担
・個人事業主は家賃を経費として計上できる
・不動産価格が高騰しても賃金が上がっていないので、賃料も上がらない。

②持ち家のメリット
・自由にカスタマイズできる
・老後にも住み家があるという安心感がある
・場合によっては資産価値が残る

いかがでしょうか。賃貸のデメリットとしては、高齢者が賃貸で引越しすることはかなり難しいため、将来的に不安があることです。ただ、高齢者が入居しやすい物件など、セーフティネットもあることは確かです。また、周囲にどのような人が住むかわからない難しさはあります。おそらく家を購入する場合はその辺も徹底的に調べることでしょう。

一方持ち家のデメリットとしては、”家を買う=不動産投資”と考えた場合に考えられるリスクがあることでしょう。立地、周囲の環境などによっては買った瞬間に価値が下がっていくので、かなりな負債を抱えることになるでしょう。ただ、その辺を間違わなければ、土地、建物ともに価値の下がらない資産を築くこともできるのです。

また、損得だけで買うわけではありません。個人のニーズもさまざまです。不動産の用途には「住む」「貸す」「売る」の3つあると言われています。「貸す」と「売る」はかなり難しいですが、私の場合は「住む」ために、仕事、ライフスタイル、家族構成など、どれをとっても購入のメリットの方が大きいと感じたため購入しました。そして結果的にとても良かったと思っています。

不動産の今

2022年くらいまでの10年間、住宅価格は高騰してきました。戸建てで1.2倍くらい、マンションは1.8〜1.9倍にもなりました。その理由は、「超低金利」や「住宅ローン減税」などにサポートされて、買いやすかったためです。また、特に2020年からはコロナ禍でのレジャー規制、リモートワークが広まるなどで住宅や住まい方を見直して家を買う人が増えたためだと考えられます。

2023年は高止まりしてきたかなーという感じです。後半に向けて、戸建ては少し下がってきました。2024年に入った今はだいぶ値引きしているようです。ただ、マンションの高騰はもう少し続きそうです。

マンションにしろ戸建てにしろ、上がっている立地と下がっていく立地の格差が広がる一方です。今は新築マンションにいたっては、デベロッパーが立地を厳選して建てているので、条件が悪いところでは分譲されなくなってきています。立地条件が良ければ中古だろうとリノベだろうと価格が上がっていくのです。

マンションvs戸建て 新築vs中古

不動産としての資産価値を決めるのはまず立地なのですが、管理とメンテナンスも大事な要素の一つです。マンションを買う時は”管理会社を買え”というくらい、管理が大切です。マンションの住人はローン返済のほかに「管理費」「修繕積立費」を毎月支払います。日々のメンテナンスはもちろん、13〜16年ごとに行われる「大規模修繕」に備えるのです。

一方戸建ての場合は管理会社がメンテナンスの段取りをしてくれるわけではないので、自分でメンテナンス費用を用意し、信頼できる業者を探さなくてはいけません。建物のメンテナンスやリフォームの知識なくして家を買うことはできません。

私はマンションも戸建ても購入したことがあります。そのマンションは管理会社がしっかりしていて、申し分なく住めました。ただ、しっかりしているとはいえやはり集合住宅。我が家の生活スタイルには窮屈に感じることがあり、戸建てに住み替えをしました。

また、新築か中古かという問題も好みはあるものの、新築だと買った瞬間から価値が下がっていきますが、中古だとある程度下げ止まっている特徴があるので、高騰しているこの時期に買うには中古が買いやすいのではないでしょうか。あとは自分好みにリフォームしたり、大切にメンテナンスすることで長く快適に過ごしていけるのです。

いかがでしたか?今回は家を買うことについて考えてみました。次回以降、いよいよ住宅ローンに切り込んでいきたいと思います。


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