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キューバで列に並ぶ合言葉は”ulutimo”

社会主義国のキューバを訪れたのは2017年の年明け。
いつも混雑する公共機関は長蛇の列でした。
バス停がどれかもよく分からず、でもこの辺に人がいるからこの辺りにバスが来るのかなぁ?という感じ。

列に並ばない?

そんなバス停でバスを待つことになったのですが、並んでるのか並んでいないのか分からないくらいダラダラ。
しかし、最後になったりしたらいつ来るか分からないバスをまた待たなければなりません。

暑い中前の人を見つけて立っていると、後ろに来た人が大きな荷物を置いて「ここに並ぶわね」的なことを言い去っていきました。

バスが見える頃荷物の場所に戻ってきて、後ろに並びます。

なるほど。荷物を置いておけばいいのか。
まぁ荷物を取られても文句言えないし、置いておけるような荷物を持ち歩くこともなかったのでしませんでしたが。

一応、並んだ順番は守って譲ってくれるのだなぁと感心した一幕でした。

最後は誰?

別の日、またバス待ちで並んでいると、後から来た人が
「最後は誰?」と大きな声で訪ねます。
すると、すかさず私の数人前にいた人が指差しをしながら答えました。

この人の後ろはあそこにいる人で、その後ろがこの子(私)、その後ろごそっちにいる人

え!?並んでる人の順番を覚えてるの?

別の機会では、最後は誰?と私に訪ねてきた人がいました。
が、自分の後ろの人なんて覚えておらず、ええとーとなっていると、代わりに答えてくれた人がいました。

こんな風に特に知り合いでなくても頼まれなくても順番を守るという暗黙のルールが成り立っていたのです。

列に並ぶには?

そんな経験を何度かしながら、並び方を学びました。
列に並ぶときは ulutimo と大きな声で聞きます。
人差し指で空を指差し聞く人が多かったです。

これはスペイン語で「最後」とか最新」を意味しますが、la ultima persona の省略ではないかと思います。

※スペイン語は女性名詞、男性名詞があり、それに伴い形容詞も変ります。

最後の男性 だと le último hombre
最後の女性 だと la ultima mujer

すると、その近くにいる人が列の最後の人を教えてくれるのです。

「あそこのガードレールに座ってる人がいるだろう。あたなはあの人の次だよ」
ってな感じでした。

そして、その最後の人に
私あなたの後ろね
と伝えます。

時々長く待ちすぎて列から抜ける人もいます。
そんな時は自分の前の人に列から抜ける旨を伝えます。

2回ほどそんなことがあり、わざわざ言わなくてもいいのになと思っていましたが、
前後の人を覚えておいて並ぶこのシステムでは重要ですよね。

キューバで列に並ぶならウルティモ は必須です。

今はどうなっているんでしょうね。

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