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[留学体験記]#26(前編)RAとは?どうやってなるの?

こんにちは。今回は僕が大学2年の時に勤めていた仕事のお話です。RAと呼ばれる、Residence Assistantは基本的にはスーパー寮母さんです。なので、やることと言えば、建物の安全管理、見回り、生徒のお世話、イベントの開催、緊急時の対応、ご近所トラブル程度です。

今回は、いくつかの基本事象と、おもしろ事象にわけて書きます!

そもそも…RAってなんじゃ?

では、RAとは何かを簡単にですが…そもそも、北米の大学生は基本1年生は寮に入り、友達を作ります。ここでできた友達が結構4年間付き合っていくことが多いです。例外に漏れず僕も…(笑)

そして、そこで寮を管理する人が必要です。例えば、ドアが壊れてしまった、シャワーのお湯が出ないみたいな建物の事から、酔っぱらっている隣人がうるさい、廊下で騒いでるみたいなご近所トラブルから、最悪の場合は警察や救急車を呼ぶ事態になることもあります。僕は5回救急車を呼び、警察とは数回くらい連携を取りながら…なんてこともあります(笑)

こんな大変な仕事ではありますが、生徒がやることで、住んでる人も心の距離が近く見えるという点で、頼られるポジションという自負はあります。

どうやってなるの?面白い面接9時間!!

さて、RAの選び方は独特で、10人のSRA(2年目以上のRAから選ばれる)が自分のチームにほしい人を選んでいきます。これもまた面白いので1日ずつ分けていきます。

集まると名前の札を渡され、そこに分けられたように4人から6人のチームに分かれていきます。そして、6つのブースに分かれます。実はここから9時間かかるのです…(笑)

各ブースでは、想定の隣人トラブルのシナリオを渡されてグループディスカッションをしたり、仮でイベント運営の練習をしたり、緊急時のマニュアルを渡されていくつかあるシナリオの中から適当な緊急時の対応をしたり、1対110分間面接×6をしたりと…本当に長い1日です。

これが4日あり、各候補者は1日だけ参加します。そして、78名まで絞り込まれます。こうして、選ばれたメンバーは10個ほどある寮のチームに割り振られていきます。

面白いトレーニング!!①

さて、これが大体2月に行われて、夏休みが明ける8月の終わりにRA達は集められます。大体全生徒が帰ってくる1週間半前くらいです。そこから毎日トレーニングといわれる研修があります。

大まかなのは、全寮共通ルールの説明、LGBTQ+への理解、性犯罪が起きたときの対応、メンタルヘルスケアの講義、エピペンの簡易型と注射型の指し方、心理学の講義、マネジメント講義等です。

チームごとには、寮ごとのルールを決めたり、各メンバーのイベント担当や、夜勤のシフトサイクルを決めたりしています。夜勤サイクルは1か月ごとですが、基本学期ごと同じものがチーム内で決められます。

面白いのは、外部講師を迎えたのは1回だけで、大学の教授やプロのカウンセラーたちが講師としてやってきてくれるので、本当に大学って大事なサービスであふれているなとわかりますし、ここでコネクションを作ることでいざという時に、顔見知りなので助けを呼びやすいということがあります。

外部講師ですと、一時的に来てもらて終わり…なので、実際に定着にはなかなか難しいものがあります。なので、大学内で講師を見つけてくるのは本当に何かあるたびに連携が取りやすいなと感じました。

面白いトレーニング②

次にもう1つ面白いトレーニングを紹介します。このトレーニングは消防士等で使われているもので、「BEHIND CLOSED DOOR」と呼ばれます。直訳だと、鍵のかかった扉の後ろですね。

まずは全チームを1つの寮に集めて、それぞれのチームを1年目とそれ以上で分けます。2年目以降のRA達は寮の中に散って、それぞれシナリオを演じます。1年目のRAは寮を2時間ほどかけて1つ1つのシナリオに対処しながら、歩いていきます。

特に点数などはありませんが、どの場面で誰が行うかはSRAと呼ばれるチームのリーダーが選びます。なぜかというと、例えば、中国から来た生徒がホームシックになっているところに、日本から来た僕がアプローチしても、実は意味がありません。

トレーニングの目的は経験をしてもらって、イメージトレーニングをしやすくすることです。実際に国を越えたことがある僕はイメージトレーニングをせずとも対処はできますが、現地の生徒はどう対処していいかわからない…ということを体験させます。

これ以降の面白事象は次の後半にて!!!

RAになって1週間で…3日間停電!?

HOCO!大学最大のイベントが…

最後はクビになったぁぁあ!?!?



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