見出し画像

中国B級商品について、いち消費者の視点から

いつもTwitter・noteで交流させていただいている牛乳屋の兄貴から、こんなキラーパスが飛んできました。

こちらのnoteについての意見をお求めのようです。

山谷師父と同時に名前を挙げていただけるのは恐縮すぎて身が縮こまる思いですが、せっかくのご指名なのでいわゆる山寨、そして中国のB級っぽい製品について思うところを述べてみたいと思います。

+++++

山寨製品それ自体についての知見は山谷師父に敵うはずもない(「山寨」でググったら1ページ目に氏の記事がヒットしました。さすがと言うしかない)ので、僕は中国に住むいち消費者としての視点でいろいろと。

いわゆる山寨製品、そして意識の低いB級製品は、いまも中国の街中に溢れかえっています。キラーパスを受けた当日も、ちょうど昼にこんなツイートをしておりました。

GUGGI。まことに正しい、中国の特色あるB級商品という感じがします。

中国は生産する側も消費者の側もまだまだ品質やパクリに対する心理的抵抗が低く、こういった商品はまだまだなくならないのだろうな、という印象です。実は上の「GUGGI」も、地下鉄に乗った時に向かいに座った人が使っているのを見て、慌てて淘宝で検索して見つけたモノでした。

僕の大好きなパチミレービスケットも、いまだに新しい型のものが作られているようで、その勢力を着々と伸ばしています。そろそろ高知県民から怒られが発生したりしないのだろうか。

そして僕自身は、中国に住む消費者としてどうか。さすがにGUGGIのスマホケースは恥ずかしくて持てないですが、実際に使っているスマホケースはシリコン製のもので、たしか35元くらい。もう2年くらい使っていますが、なんの問題もなく使えています。

そしてこのnoteにも書きましたが、スマホケースだけでなく、家の中は淘宝で買った安いモノにどんどん侵食されつつあります。家電などはちゃんとしたメーカーの物を買うようにしていますが(それも最近は中国メーカー製のものが増えてきたけど)、たとえば服などはもうほとんど淘宝で買った50元以内くらいのもの、安いものだと20元くらいのシャツを着たりしています。

単に貧乏だからというのもあるのですが、正直家が安物だらけでも暮らしには全然困ってないし、むしろそこそこの品質のものが安くて便利だな、くらいの気持ちです。

+++++

自分のこういった現状を鑑みるに、牛乳屋さんが先のnoteで述べられているような「中国のちょっと良くてめちゃくちゃ安い山寨商品」が日本を席巻する日も、それほど遠くない未来のように思えてきます。ものすごく乱暴な言い方ですが、モノによりけりとはいえ、消費者は過度な高品質や「物語」など求めていない、安くてすぐ壊れなけりゃなんでもいい、という側面はあるでしょう。

日本でも、たぶん目端の利く人はすでにAli Expressなどを活用し、中国のジェネリック()なものを買って上手に生活しているように思います。今はリテラシーの高い一部の人だけのものだったとしても、その便利さ・安さがが知れ渡ればどんどん利用者は増えると思われます。

他にも、日本のAmazonがすでに怪しい中華セラーだらけになっていることなどは、おそらく僕よりも日本にお住まいの皆様のほうがご存知かと思います。侵食は、とっくに進んでいるのかもしれません。

そんな中で、日本の産業はどうなっていくのでしょうか。「モノづくり大国」であるらしい日本も個々の分野では戦えており、「日本のモノづくり」が完全に潰えるようなことはないのかもしれませんが、それで1億2000万人がそれで裕福に暮らしていけるほどのプレゼンスはもう持てないような気がします。むしろ、こちらの方が現実的な未来ではないでしょうか。

個人的には僕の大好きな怪レい日が大量供給されるためにも、日本のモノづくりには頑張ってほしいと思っているのですが、さてどうなることやらです。

僕の予想が大きく外れることを祈ります。

いただいたサポートは貴重な日本円収入として、日本経済に還元する所存です。