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ずっと夢見ていた「自分の美容室を持つ」ということ。挑戦するなら今だ。

この記事では、「美容師としての夢」を追いかけている小林 玲美氏の「美容師人生」に迫ります。

皆さん、こんにちは。美容師さんをよりイキイキとした人生へ導くメディア Stylist UPです。弊社(株式会社RenBao)が運営しております美容師転職サービス Beauty Angelでは、累計3万人以上の美容師さんが登録・利用しており、美容師さんの「人生」を誠心誠意サポートしてきました。Stylist UPは、日々活躍されている美容師さんの「人生」についてクローズアップし、発信していくメディアです。

小林 玲美 Remi Kobayashi
株式会社スパークが運営するサロンに勤務中。
約10年、美容師としてサロンワークを経験後、転職。
その後、美容機器メーカーでの勤務を経て、再び美容師へという想いからBeauty Angelで転職活動開始し、現在に至る。

子供の頃から追い続けたからこその今


--まずは、現在に至るまでのご経歴を教えていただけますか?

幼稚園くらいから、ずっと美容師になりたいなと思っていました。結果、今までずっと美容関係のお仕事をしてきました。
美容師として10年ほどサロンワークをして転職し、5年ほどは雇われる形で以前のフランチャイズ店舗にいました。100店舗以上持つそこの会社では立ち上げなどにも関わっていましたが再び転職し、その後は美容機器メーカーに5年ほど勤務しました。それから現在の美容室に来て、1年半ほど経ったところですね。

最終的な目標としては「自分のお店を持ちたい」ということがずっとありました。年齢も年齢ですし、今回の転職を最後にして、これを機に自分でお店を出してみようと思いました。

--子どもの頃からずっと美容師を目指していたのでしょうか?

子どもの頃から母が美容室に行くときに同行していたせいか、本当にかっこいいなぁと憧れがあったんです。美容師以外を考えたこともなかったですしね。でも実際になってみると、お休みも給料も思ったより少なくて、逃げ出した経験もあるんですよ。
ずっと目指していた仕事だったのに、こんなことで逃げ出したらだめだ!頑張ろう!と戻って、真剣にやってきました。あのまま辞めてたら今はないんですよね。

--独立はずっと目指していたものなのですか?独立に向けて、動いていらっしゃるのでしょうか?

単純に、雇われるよりも自分自身でお店を持ちたいという思いがずっとありました。
サロンワークをする中で店長もやらせていただいて、その時に1度独立を考えたことがあったんですよ。ですが当時はただの技術者でしかなくて、お店を出すなんてどうしたらいいのか全く分からない状態でした。
そういう時に、フランチャイズを100店舗経営している会社を見つけて、経営のノウハウを1から学ぼうと思ったんです。
結局楽しくて5年ぐらい勤め、その中で上のポジションにも就かせて頂いたのですが、独立したいならずっとここにいていいのかなという疑問もあり、転職しようと決めました。

しかしやはり、周りの美容室がどんどんオープンしてはどんどん潰れるのを見て、タイミングは今じゃないなと思いとどまってしまいました。結局、子どもたちのためにも生活のためにもと美容機器メーカーでの仕事を始めましたが、いつか必ず自分のお店を持ちたいという思いは揺るがなかったですね。
今回転職を決めた時も、コロナ禍で個人でサロンを開いても経営が難しそうだということは重々承知していました。そこで、まずは名のあるフランチャイズとして独立できたらいいなと考えて、それがかなう美容室を探すことにしたんです。
Beauty Angelというサイトを見て、この会社が名古屋でサロン展開を考えていると知り、最終的にこのお店の名前で独立できたら良いなと思い転職しました。チャンスはこれが最後かなと思っています。

着実なキャリアアップと家族との時間との間で悩んだ時期も


--以前は、新店の立ち上げまで経験するような上の立場にいらっしゃったようですが、転職した理由は独立のためだけだったのでしょうか?

確かに、なぜここまで来て辞めるのかという声もありました。前職も楽しかったのですが、労働条件が厳しかったことも大きな理由ですね。
北関東から姫路まで、出張が頻繁にありました。朝9時や10時にお店がオープンするのですが、どのエリアの店舗でもオープン前にはお店にいないといけないんです。例えば姫路の店舗なら、4時起きで5時に車で出勤していましたね。お店の立ち上げの段階では、朝礼から終礼までお店にいる必要がありますから。
当時まだ子どもが小さかったので、長期出張は難しい中で1ヶ月ほど大阪の店舗を任されると、朝早くから夜中まで家に居られないんです。家族との時間も取れない状況だったため、転職を決めました。

美容関係の仕事はずっと続けたいという思いがあったところ、ご縁があり美容機器メーカーへ転職でき、5年間勤めさせていただきました。

--そちらの美容機器メーカーも大変だったのでしょうか?

美容機器メーカーは、任される業務内容もとても多くて、ある程度の立場を頂いていたので責任も重かったのです。
朝は少し遅くなりましたが、海外の出張が増えたり夜中の帰宅が多かったりしましたね。労働時間も長かったと思います。体力的に厳しさを感じていましたし、いつか独立したいという夢をかなえるためには今がタイミングだと思いました。

--最短で順調にキャリアアップされてきたと言えますね?

フランチャイズの時も美容機器メーカーの時も、ありがたいことに評価はしていただいて、いわゆる出世コースだったと思いますね。
その分責任も重く、他の人がしないような業務も多かったですね。

そんな中でやはり、いつになったら家族との時間をじゅうぶんに取れるのだろうかという悩みがずっとありました。今は子どもも大きくなってしまって手がかかるわけでもないですし、働ける状態なんですけどね。
やっぱり毎日時間と仕事に追われる形よりも、毎日楽しいと思える、好きだと思える仕事をして生涯を終えたいなとずっと思っていました。
最終的に小さくてもいいので自分の店をひとつ持ちたいと、そのための遠回りはしてきましたね。

--今の労働環境は、どのようなものなのですか?

今は全く何の問題もないんですよ。今までは深夜1時に帰宅して、そこから洗濯や家の事を済ませてお風呂、やっと眠れるという生活でしたからね。睡眠時間もしっかり取れていますし、ご飯を作って子どもと食べる時間もあります。ストレスはかなり減って幸せです。

--今の環境で、楽しさややりがいを感じられていますか?

現在はまだ直営で勤務させて頂いていますが、毎日本当に楽しいんですよ。会社としては静岡、東京、横浜でお店を展開しているのですが、名古屋はこの店舗しかなく、知名度も低い分、1からお店を作ったと感じられています。いい経験をさせていただいていますね。。。
前職では、正直楽しいと思える時間は少なく、あくまでも生活のためだという思いの方が強かったんです。

--今の働き方の軸になっている気持ちとはどういうものでしょうか?

ずっと美容師になりたいと思っていたと話しましたが、今、美容師ってやっぱり良い職業だなと改めて思っています。直接お客様と関わる時間が多いので、「ありがとう」という言葉や「髪がきれいになった」と喜ぶお客様の笑顔などを間近で実感することができるんですよね。
お客様がそうして嬉しくなると、自ずと自分もハッピーな気持ちになれる、そんな素敵な仕事だなと毎日感じています。
お店を任せていただいているので、利益を出すべきだというプレッシャーもありますが、それもやりがいですね。
いつかここを自分のお店にするぞという思いでいるので、「人からやらされている店長」という感じではなくて、やりがいと楽しさでいっぱいです。

経験から描くものは「ママ美容師が輝ける場所」


--今は直営という形ですが、いずれかは小林様自身のお店として運営していく予定でしょうか?

実は、本当はオープンして1年以内にそうしたいと思っていたのですが、もう少し直営のまま行きたいとお願いしているところです。
自分で経営するぞという気持ちで働いているので、独立しても仕事としては今と何も変わらないと思います。

グループに属していることのメリットもとても多いので、まだしばらく安心感のある今の形を続けさせていただきます。今は、求人の大変さに直面しているところなんですよ。

--今後はどのような店舗展開を目指されますか?

何店舗か展開していきたいという思いがあります。
現在名古屋での知名度が低いことはお話したとおりなので、名古屋エリアでも何店舗か自分のお店として広げていけたらいいなと。

ですが、やはりコンビニより数が多い美容室という業界で勝ち残ることは厳しいですよね。この1年間で痛感しましたし、経営の難しさも実感しています。
もしも個人サロンとしてお店を出していたとしたら、1年持ったどうかも分かりません。

--直営の期間を伸ばしたり経営のノウハウを吸収できたりといったフォロー体制は、今の会社だからこそでしょうか?

はい。そういった部分ではとてもサポートしていただいています。大きいグループで歴史もありますし、社長自身が美容師ということもあって、スタッフのことを理解してくれています。
他業種のかたがオーナーをされているフランチャイズも多いですからね。
求人がとても苦しい中、会社として100人近い新卒採用をして、教育をしてから名古屋店に転勤させてくださったり、まだ入社1年の私に対して経験の多いスタッフを転勤させてくださったり、ありがたいことだらけです。

それから、社長のことは尊敬していますね。経営者として尊敬できる人が近くにいて、実際に見ていられるということは大きなメリットだと思います。見ていて、すごいなと思うことばかりですよ。
毎日業務日報を送ると、頑張った日はすぐほめてくださるし、数字が落ちれば適切なお声掛けもしてくださいます。
「この数字を伸ばしたいのならこの店舗を見てみよう」「この店舗を見てみると勉強できるはず」など、成功されている方の例をすぐに提供してくださいます。
ここまでやらないと経営者にはなれないんだなと思いながら、背中を見せていただいています。

--素敵な環境ですね。ご自身もいろいろと悩みながら働いてこられたと思いますが、会社のサポートを受けながらどのような店舗づくりをされているのでしょうか?

今はですね、少し会社にわがままを聞いていただいています。
私自身がずっと子どもを抱えて仕事をしてきたから分かるのですが、やっぱり子どもがいると、美容師として働き続けるのが厳しいという人が多いんですよね。土日の問題や営業時間の問題も出てきます。
だから私は、女性が長く働ける美容室というものを作りたかったんです。
私のお店は、日・月曜日が休みの完全週休2日制なんですよ。朝は9時から勤務で、18時までです。
保育園は朝早い時間は預けられますが、夜遅くはほとんどNGですからね。 子どもを預けて出勤して、「お先に失礼します」と気を遣わなくても18時で終わって子どものお迎えに行ける。そんな、母親が輝けるお店を作りたいと考えてわがままを言い、聞いていただいています。

--女性として、出産などで働きづらさを感じた経験をされたからこそでしょうか?

ブランクがあるとなかなか戻れないではないですか。土曜日に見てくれる保育園はあっても、日曜日は預けられないことも私にとって大きな壁でしたからね。
出産してママになっても輝ける美容室、そして最終的には独立支援制度があって、経営者を目指すこともできる、そんなお店があったらいいなと思いながら経営しています。
私はまだまだですが、女性が輝くことのできる職場はやはりとても大切なんです。そんな職場を作りたいし、その夢を叶えてくれる今の環境にも感謝しています。