みんな、のんびり行こう?

世界的な病気の蔓延。在宅勤務、テレワークへの切り替え、飲食・観光業の低迷、株価の暴落と、刹那的な楽観主義による盛り返しによる乱高下。実生活ではコンビニのイートインコーナーが使用不可になったり、店員さんとお客の間に透明のビニールシートが降ろされたりして、いよいよ、私たちに「人との距離を置かなければならない実生活」が到来しています。

トイレットペーパーやマスクの不足は、ひとびとの不安の現れ。それを買っておけば大丈夫ということも無いのに、不安を埋めるために普段よりも多めに買ってしまうという、マイナスの意味での「コト消費」が起きてしまっています。

そして、明日は自分も罹患するかもしれないという、じわじわとやって来る恐怖。どのジェットコースタームービーよりもリアルで厄介な現実を、私たちは感じているわけです。

だからと言って、罹患者や、周りのひとびとをばい菌扱いしたって状況が何も良くなることは無いわけで、普段よりも冷静な行動を取ることが求められています。いや、こんな現実、どんな映画もやっていなかったかも(笑)

恐怖と絶望にかられたひとびとが略奪や殺人に走る恐怖映画よりも、トイレットペーパーやマスクを買いに整然と並ぶひとびと、奔走する医療者へのリスペクトを表現するために、家の中からみんなで拍手する姿、不足するマスクの贈りあい、誰か、ひとがそばにいることのありがたさをしみじみと感じること、そんな毎日が一番今ホットな状態です。

ひとびとは、もう辛い場面の出てくるドラマや映画は見たくないと感じているとか。サザエさんやちびまる子ちゃん、新聞のありふれた家庭を描いた四コマ漫画、そしてこのnoteにたくさん掲載されている、優しい日常を描いた漫画。そうしたごく普通のひとびとの、ごく普通の日常というものが、どれほどありがたいものであったかを、みんなで感じているときなのです。

ひとに病気の蔓延が発生したのは、昔からのことで。今回の病気よりも強く伝染力のあるものは、いくらでもありました。

それでも、私たちはなお、ここに生きています。

変わったのは人々や物流の往来が世界的になったことと、情報の拡散力で、ひとつの国がひとの往来を止めると全世界に影響し、ネットでは不安や恐れのあまり、他者に攻撃的になっているひとびとが溢れかえっているようにも見えます。

そうした「声の大きいひとびと」に影響されて、自分もネガティブな感情に侵食される。それが、一番厄介なのかもしれません。

季節は春です。桜が咲かなかったわけでも、チューリップが咲かなかったわけでもありません。季節の花々も、野菜もちゃんと芽が出て成長し、海ではホタルイカが季節通り、今が旬の一番おいしい時期を迎えています。

巣ごもりするからと、ポテトチップスや菓子パンや惣菜パンに手を出す前に、そうした季節の移ろいを感じられる食べ物にも目を向ける余裕を持ちませんか?

季節はゆっくりと、移り変わります。それを感じられないほど多忙だった都市の会社生活を見直せと、地球という大いなる存在から示されているのが、この病気の蔓延なのかもしれません。

ゆるゆると、ゆっくりと参りましょう。今日明日のことは確かに心配になりますが、今まで何事もない豊かな生活が出来ていたことに感謝しても一日、明日を案じて不平不満をこぼしても一日です。

家にいる時間が出来たなら、料理をしてみたり、掃除を念入りにしたり、ここnoteでテキストコンテンツを書いたり、絵や漫画や音楽を始めてみたり。

家でもできる楽しいことを、ゆるゆると、ゆっくりと考えていきましょう。

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