推しに聞きたいことなんてない

直接推しに質問できる環境があっても、聞きたいことなんてない。
本当のことなんて知りたくないから。


最推しの所属している界隈では稀に、個人ブログのコーナーとして、ファンからの質問に答えるという企画が発足される。
コメントも残せないような一方通行なサイト運営のため、浮き足立ってここぞとばかりに色々な質問を送る人は多いと思う。
ただ私は、推しに聞きたいことなんてない。
雑誌やラジオ、テレビ、そしてブログなどを通して語られる推し発信の情報はありがたく受け取る。
あれがすきなんだ、今はそれにはまってるんだ、と近況を教えてもらうたびに、推しの情報がアップデートされていく感覚がすきでもある。私物が特定されれば同じものを買いたくなる。推しが気に入っている楽曲にはまってしまうこともある。
こちらに見られている場で、好きなものを教えてくれる、共有してくれる気持ちがうれしい。
ただそれは、あくまでも推し発信だからだ。

好きなひとのことは何でも知りたい。でも教えてほしくないこともある。
残酷な真実より、甘い嘘のほうがよっぽどいい。
聞いといて、探しておいて、求めておいて、「それは知りたくなかったです」なんていうのは自分勝手だ。
私は推しが「これは教えてもいいかな」と思ってくれたことだけ聞きたい。
いいたくなければ、いくらこちらがせっついても答えてくれなくていい。
黙秘権ばんざい。


そのボーダーラインは推し自身にしかわからないから、境界線を侵すようなことはしたくない。

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