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【連載】ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽

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クラシック音楽の作曲家が暮らしていた時代をファッションの流行や絵画、歴史などとのクロスオーバーで立体的に感じてみたい! という筆者の『こういうのが読みたい』をカタチにしたマガジン… もっと読む
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ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽

先日、こんな本を買いました。 ここが見どころ! 聴きどころ! 西洋絵画とクラシック音楽(amazon) 著:中川 右介 実は常々、こういうのを読みたかったんです。と、いうのも、私は学生時代に服飾の勉強をしていて、クラシック音楽を聴くときに(ものすごくざっくりですが)当時の人々が着用していた服装が浮かぶことで、音楽の解像度が高くなることを薄っすら感じていたからです。 皆さんは、着物を着たことはありますか? 浴衣でもいいです。 着物を着ると、今の洋服を着て過ごすのとは動きが

【第1回 ショパン】ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽

39年という短い生涯の中で、音楽家として重要な時期をフランスで過ごしたショパン。彼がポーランドを離れた1830年という大きな節目の頃の絵画やファッション、歴史に注目して、同時に並べてみることで、時代の空気を感じながらショパンの音楽を鑑賞してみよう! という趣旨のnoteです。どうぞお楽しみくださいね。 連載の第1回目はショパン特集ということで、最初に貼ったBGMは1831年、祖国ポーランドでの革命が失敗に終わったことへの感情が反映されていると言われるエチュード『革命』。 ニ

【第2回 アンダーソン】ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽

第1回のショパンから一気に100年ほど時間を進めて、第2回はルロイ・アンダーソンが活躍していた1950年前後のアメリカに行ってみたいと思います。 アンダーソンという名前でピンとこなくても『そりすべり』『タイプライター』など愉快な曲の数々を聴いたことのある人は多いのではないでしょうか。 その愉快さは語るより見たほうが早いので、まずはこちらをご覧ください。 ※8分の動画で中ほどまでお芝居です笑 1954年の作品『サンドペーパー・バレエ』をお送りしました。アンダーソン、もう好き

【第3回 セルミジ】ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽

シリーズ3回目、お待たせしました。今回は12月なのでクリスマスにちなんだお誘いです。 突然ですが皆さん、日本での初めてのクリスマスって、いつだか知っていますか? 答えは1552年といわれています。西洋音楽史では後期ルネサンスと分類されている頃で、バッハやヘンデル、ラモーなどが活躍したバロック時代の直前あたり。今回ご紹介するセルミジは、宗教音楽やシャンソンを多く作曲した、当時を代表する音楽家です。 まずはじめに、1530年頃のセルミジ作曲『Tant que vivray(私