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綿毛と赤いプレゼントボックス

乾いた服を部屋の中に取り込んでいたら、綿毛がちょんちょんと、ふたつ付いていた。綿毛って春のイメージだったから、これは多分気の所為だと思ったのだけれど、その後ベランダで煙草を吸っていたら、目の前にひとつの種を下げて綿毛が流れてきた。

冬にも綿毛って飛ぶのだと、29年生きてきて初めて知った。

冬に綿毛を飛ばす植物は多いらしい。私はたんぽぽだけかと思っていたよ。あの綿毛は、いったい、何の植物だったのだろうね。

自然界は、私たちが寒い寒いと言っている間も、着々と春に向けて命の煌めきを撒いている。

帰宅ラッシュで揺れる電車の中、サラリーマンが赤い紙で可愛く包装されたプレゼントの箱を、トイザラスのレジ袋にギチギチに詰め込んで、つり革に捕まっていた。

明明後日はクリスマスイヴだね。

私はクリスマスまで我慢出来なくて、自分へのプレゼントはもう買ってしまった。最果タヒが文を書いている「ここは」という絵本を買った。もう、3度は読んだ。子供を育てられる自信は全くないけれど、自分に子供がいたら読んであげたいなと想像してしまった。子供には、絵本をたくさん読んであげたい。どんな疑問にも真摯に向かい合って、私なりに導き出した答えを教えてあげたい。そんな大人になりたいよ。

料理が好きな方だと思う。

今年のクリスマスは、
じゃがいもとほうれん草のニョッキ
玉ねぎのファルシー
コンビーフと玉ねぎ炒めのクラッカー乗せ
りんごとプルーンの赤ワイン煮
鶏肉のコンフィ
を作るよ。私がホットワインが好きだから、この日のホットワインは、ちょっと贅沢にシナモンスティックを添えたいな。

(友達はみんな彼氏がいるから、呼べないのがちょっと残念。)

例年は、銀座や渋谷、新宿へイルミネーションを見に行くのだけれど、今年はたぶん家でゆっくり過ごすかな。

クリスマスは、一年をよく生きましたって、たくさんの人が互いを労る、そんな日に思えます。



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