情報をシャットアウトする

「目の前のことに集中するのが大事なんだよ。」僕のメンターの方がなんども口にする言葉だ。その方からたくさんのことを学んでいるのだが、その学びの本質的なことはどれも「目の前のことに集中する」である。

メンターがポロッとおっしゃっていたことで頭から離れなくなった言葉がある。それが「情報をシャットアウトする」ということだ。この言葉は深い共感と共に僕の頭の中に入ってきた。

情報が多すぎる。特にインターネットから入ってくる情報の量は膨大だ。ここ10年間でデバイスは大きく進化した。

例えば携帯電話。僕が高校生のときはガラケーが主流だった。一応その当時はiphoneは発売されていたが使っている人を周りで見たことがなかった。それが今ではみんなスマートフォンを使っている。

このスマートフォンが厄介だ。大量の情報を処理できるということは大量の情報がスマホのディスプレイから入ってくるということだ。

特に広告。広告を取り扱う会社はユーザーにクリックさせようと必死だ。クリックさせるために人の悩みやコンプレックスにつけこもうとしている。モノやサービスの存在、そしてそれがどんなものかを知ってもらうために広告が重要なのは言うまでもない。しかし、あまりにも品がなさすぎる広告が多い。

顕著にそれが見られるのはYoutubeの広告。「俺はケンジ。30歳で都内でサラリーマンをしている。こないだ合コンにいったときに〜」こんな感じの化粧品やダイエットサプリの広告だ。冴えないサラリーマンが化粧品やダイエットサプリで見た目がよくなり、女の子からモテモテになって人生超楽しい〜!みたいな。ちょっと考えれば分かるが化粧品やダイエットサプリで見た目が劇的によくなるということはありえない。

そんな広告を見るのが嫌で僕はYoutube Premiumに加入した。人生で一番大事な資産は時間であり、こういう広告には1秒たりとも時間を奪われてなるものかと思うからだ。あと品に欠ける広告を見なくてよくなったというのも大きなメリットだと思う。これがGoogleの戦略と言われたらそれまでだが、Youtube Premiumに加入してよかったと思ってる。

そしてSNS。ここは裏付けのない不確かな情報のオンパレードだ。間違った情報が普通に転がっている。更に人の嫉妬心やプライドを煽るような情報がてんこもりだ。

・僕はこんな良いもの持ってる!
・こんなに美味しいものを食べている!
・こんなに素敵な友人に囲まれている!

これはそのような情報をポストする人が悪いのではなく、SNSってもともとそういう構造のもとに成り立っているからであると僕は思っている。なぜ投稿を評価するいいねボタンをつける必要があるのだろう?

僕は現在、親しい友人や間柄にある人の投稿のみ表示するようにしている。こうしてから本当の意味でSNSを楽しめるようになった気がする。

デバイスからやってくる情報以外にも気をつけようと思うのは人からくる情報だ。なぜならその人の情報源もスマホからやってくるものが多いから。特に気をつけるべきは「らしい」っていう言葉だと僕は思う。「らしい」は責任を回避するための言葉だ。(これの最上級は関西弁の「しらんけど」だ。)

「らしい」っていう言葉をきいたら必ず裏をとるようにしている。間違っている情報であることが非常に多い。例えば、今年の梅雨入りのときのお話。「もう梅雨入りしたらしいね」こう人に言われ、実際に気象情報のサイトで確認してみたらまだ実際には梅雨入りしていなかった。

ただ、いちいち裏をとるのは時間がかかるし、面倒だ。少し悲しいが「らしい」を多用する人とは距離をとることに最近はしている。

「らしい」というお話よりも、今どうしたいか、今なにしているか、そんな楽しいお話を僕はしたい。

そもそも情報をいれなくても死ぬことなんてない。情報が入らない環境でも、目の前にやることは必ずある。役割はある。そのやることをやり抜くため、役割を果たすための手段として情報を取り込む、こういうスタンスでいきたいと思う今日この頃。

大切なのは今、この瞬間に手を動かすこと。

・・・。
しらんけど。

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