すうがくぶんか

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株式会社すうがくぶんかは、「もっと社会に数学を」をミッションに、社会人への数学/統計学/機械学習の普及活動や数学を一緒に学びあえる場の創生に取り組んでいます。数学の祭典MathPowerを主催しています

マガジン

  • 数学点描

    すうがくぶんか代表による数学コラム「数学点描」です。

最近の記事

数学点描vol.67 ミシェル・タラグランという偉大な数学者

数学には、大きな功績を残した数学者を表彰するノルウェー政府主催のアーベル賞という賞があります。 例えば、フェルマー予想を証明した著名な数学者アンドリュー・ワイルズ氏やゲーム理論でお馴染みのジョン・ナッシュ氏も受賞しています。 さて、2024年のアーベル賞を受賞したのはフランスの数学者ミシェル・タラグラン氏でした。彼は、統計学において非常に重要な業績を数々残しています。 最も面白い彼の功績の一つは「タラグランのL1-L2分散不等式」です。 正規分布という統計学でよく用いられ

    • 【すうがくぶんかニュースレター2024年開講特別号】

      こんにちは。すうがくぶんか広報担当の五十嵐です。 まだ肌寒いですが、そろそろ桜が咲くようですね。 今回のニュースレターは集団授業の開講直前特別号です。 (1) 来週より開講する集団授業来週4月6日(土)よりすうがくぶんかの集団講座が順次開講します。 開講する全10講座のご紹介です。 -----数学・物理講座----- ◾️小倉先生と学ぶ高校数学ⅠA(特別講師:小倉悠司先生) 小倉悠司先生にご自身の著書『ゼロから始める数学1・A』を教科書にⅠAの講座をご担当いただきま

      • 東京工業大学 山田光太郎教授~現代数学レクチャーシリーズインタビュー~

        現代数学レクチャーシリーズについて 現代数学は社会の至るところに応用され、私たちの生活になくてはならないものになっています。最先端の科学技術やAIを扱う専門家の人々から、数学を学び直したいという人に至るまで、幅広い人たちが、高度な数学を学ぶ機会を必要としています。 株式会社すうがくぶんかは、東京工業大学理学院のご協力をえて、2017年より現代数学を学ぶ機会を多様な形で発信しています。 この度、東京工業大学理学院 山田光太郎先生に現代数学レクチャーシリーズについてインタビュー

        • 数学書のゼミ終了記念インタビュー

          この記事について すうがくぶんかの講座をご受講いただいた希望者に集まっていただき、現代的な幾何学の入門書として有名な小林昭七著『曲線と曲面の微分幾何』(裳華房)をテキストにゼミを行いました。教科書を最後まで読み終えたので、担当講師の梅崎が参加者の皆様にインタビューをしました。 自己紹介 講師梅崎:それではまず、みなさん簡単に自己紹介をお願いします。 小野さん:小野と申します。1970年代生まれでいくつかちょっと職を転々した後、今は民間のソフトウェア会社で技術職の会社員

        数学点描vol.67 ミシェル・タラグランという偉大な数学者

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        • 数学点描
          6本

        記事

          数学点描vol.40 ラマヌジャンマシーン

          ラマヌジャンマシーンと呼ばれる深層学習技術を使ったAIがイスラエル工科大学の研究チームにより開発されました。 [Generating conjectures on fundamental constants with the Ramanujan Machine] https://www.nature.com/articles/s41586-021-03229-4 シュリニヴァーサ・アイヤンガル・ラマヌジャンは「インドの魔術師」と呼ばれた数学者です。数学の教育は受けていないに

          数学点描vol.40 ラマヌジャンマシーン

          数学点描 vol.39 位相空間について

          今期から、弊社の授業に「集合と位相」という講義が加わりました。担当の講師に話を聞くと、そろそろ位相空間に入るとのことでした。 大学で数学を専攻して、それなりに数学に自信があった私を初めて置き去りにしたのが、この位相空間という概念です。まぁ私だけでなく、周りの生徒もわかっていなさそうだったので、それほど切迫感はなかったのですが。 授業を聞いてもわからない。本を読んでみてもわからない。問題の解答を見ても、なぜそれで解答になっているのか理解できていませんでした。「何がわからないか

          数学点描 vol.39 位相空間について

          【数学点描 vol.38 2021年は周期ゼミの大発生年(米国)】

          すうがくぶんかの広報担当神戸です。 弊社では講師への研究活動支援を行っています。私もおかげさまで今年は耐量子暗号理論に関して査読付き国際学会での発表を行えました。国内での招待講演も控えており、いろんな形で社会に数学を広め貢献できているなと感じています。 さて、今回の数学点描はいわゆる素数セミと呼ばれるセミの大量発生についてです。 数学点描 vol.38 2021年は周期ゼミの大発生年 [NewsWeek 今年4月以降、米国で数十億匹のセミが発生する] https://w

          【数学点描 vol.38 2021年は周期ゼミの大発生年(米国)】

          【数学点描vol.37 TIMSS2019の結果公開】

          すうがくぶんかの広報担当神戸です。ようやく花粉が落ち着いてきて、とても過ごしやすい時期になってきました。 今回の数学点描は国際的な学力調査であるTIMSS2019の結果から、算数・数学のテスト結果と意識・態度の関係について相関係数を求めてみたお話です。 数学点描vol.37 TIMSS2019の結果公開 少し前のニュースですが、2020年の12月に文部科学省が国際数学・理科教育動向調査(TIMSS : Trends in International Mathematics

          【数学点描vol.37 TIMSS2019の結果公開】

          【数学点描 vol.36--子育てとゲーム的状況--】

          すうがくぶんかの広報担当神戸です。いよいよ新年度が始まりましたね。すうがくぶんかでも集団授業は4月~8月、9月~2月の1年度2学期制で、慌ただしくも新しいことが始まりワクワクする季節です。 さて、今回の数学点描は弊社代表が子育て中に遭遇したゲーム的状況の話です。兄弟が見たいテレビを争うというよくある光景ですが、そこには典型的なゲーム理論が潜んでいます。 数学点描 vol.36 --子育てとゲーム的状況--うちには2人の男の子がいて、1人は6歳、もう1人は3歳になりました。

          【数学点描 vol.36--子育てとゲーム的状況--】

          【すうがくぶんかニュースレター2021年3月号】

          こんにちは、すうがくぶんか広報担当の神戸です。 この度、すうがくぶんかではNoteアカウントを作成しました。 すうがくぶんかは「もっと社会に数学を」をモットーに、数学を勉強したい・し直したい社会人の皆様へ数学指導を行っております。 https://sugakubunka.com/mission/ このNoteアカウントではメルマガにて連載中の数学コラム「数学点描」や、サービス内容のご案内をしていく予定です。 よろしくお願いします! 第1回目の投稿は以下のとおりです。

          【すうがくぶんかニュースレター2021年3月号】