見出し画像

儲からない仕事でごめんね

お客さん「ここが壊れちゃって、自分で応急処置をやってみたんだけどやっぱりダメで、お願いできるかな?」

左 壊れた金具(応急処置のアイディアが面白い) 右 新しい金具

僕「もちろんです!とりあえずサイズの合う金具がすぐにあるかといくらぐらいでできるか見て見ますね」

・・・

僕「1000円ぐらいでできそうで、金具はまるっきり同じ物にはならないんですが、大丈夫でしょうか?」

お客さん「全然オッケー、儲からない仕事でごめんね

僕「とんでもないです!いつもありがとうございます」

金具の交換と一度外した所の縫い合わせ

修理完了後の電話「しっかり出来ましたので、またいつでも取りに寄ってやってください」

お客さん「はいはーい、ありがとー」

後日、来られた際

僕「今回交換した金具は元ついていた物より確実に丈夫な物ですので、恐らくもう壊れることはないかと、もちろん壊れたらいつでもすぐに仰ってください!」

お客さん「オッケーオッケー、これでまた使えるようになった、いつもすみませんね、ありがとう!」

僕「いつもありがとうございます、また何かありましたらよろしくお願いします。」

こんな感じのやり取りなんて僕だけに限らず、お店側とお客さんとでは当たり前のことである。
当たり前のことであるが、なぜかふとこんな関係でいれていることが良いなと思った。
もう5年以上にはなるお客さんとのやり取り。

当たり前のように携われることに感謝するふとした瞬間。

こういう生地で出来たベルトの修理もお任せあれ

そんな方からはいつもお任せいただく際に、
「儲からない手間ばかり掛ける仕事でごめんね」と言われる。

いえいえ、とんでもない。

仕事に大きい、小さいは・・とかそんな話ではなく、
些細なことでもお任せしてくれる、そのことで僕は自分の存在意義を感じれています。
そしてそれはどうやら僕には凄く大切なことであると改めて気付けたのです。

ややこしい修理でも、
簡単な修理でも、
革じゃなくても、
僕にできうることは最善を尽くして向き合わせていただきます。

お気軽にどうぞ!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?