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leather chair orochi


ふぅ と一息

どっしりと座る

座る時間が長くなればなるほど

お尻に根が生える そんな革のチェア


革のスツールについてはこちら


chair orochi

座面

基本的にはスツールと同じ構造で
革を地層の如く積み上げてトップに思い思いの革を貼り
木釘で留める
奥と手前で強度を考え木釘で変化をつけた
全てが革ですので、座るほどに良い具合に凹が生まれ

離れられない=お尻に根が生える
木釘留めの頭の不完全さが楽しい
SugiS印 手縫いで
フレームは黒皮鉄

素材感を残すトップコートを施しました
チェアには背もたれがある

ここが難儀した所です
革らしさを活かしたいから

立体感を持たせるようにクルンと覆うような形としました
一番の難儀ポイント

背もたれのセンター付近
ここを何かで留めないと広がってしまう

広がらないように留めるカタチをどうするか?

両端みたく 手縫いで留めるのじゃあ 面白味がない

最後の最後 ここの部分が本当に決めきらず

頭の片隅において過ごす毎日


そんな日々の中 ある休みの日に見た光景で閃いた
大好きな島根 三瓶山
その麓で行われた 神楽 演目「大蛇」

素晴らしい企画&神楽だったのは間違いないことで

そのコトとイスのあの部分がどうつながったのか?

大蛇とは大きい蛇を退治する物語なのですが
圧巻なのは大蛇の長い身体を自由自在に振り回す様、
何体もの大蛇が息を合わせての演舞、
しまいには火を噴いたりと

その光景を見て 「これしかねぇ」 となりました


あとは革でどう表現し、留めるか

神楽がよく分からない人は「神楽 大蛇」で調べてみてください

ヤバイんで。
革の大蛇が背もたれを演舞

一糸乱れぬ舞としたい
裏面はキュッと束ねて

神楽同様 終い良し
全体を背後から

あの人の後ろ姿が浮かびます か?
chair orochi


出来上がったばかりの姿より 期待するのは年月を経た姿

僕にはお尻に根を生やすようになったこのチェアの姿が目に浮かんでいます


まだまだ 根を生やすまでには時間がかかりますが
SugiSに置いてますので、是非座ってみてください。


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