クレジットカード払いができなくなったら

まずはじめに

クレジットカードは便利ですが、カードは借金です。支払える範囲をきちんと把握して使いましょう。
人間ですので何があるかわかりません。必ず貯金をしましょう。

借金は必ず返さなければいけません。
どうしても困ったらこういう方法もあるということを紹介しますが、
決してお勧めできることではありません。

お金を使いすぎないことがとても大切です。

お金に困ってきたときの兆候

クレジットカードの毎月の支払いに余裕がなくなり、残高がだんだんギリギリになってきます。
リボ払いにしてみたり、カードローンを借りて払ったりということが始まるともう危ないです。
金利は15%です。初めは軽く考えてしまうのですが、徐々に重たくなります。
できるだけ早くに手を打ちましょう。

カードで払っているそれは本当に要るのか、生きていくのに必要なものなのか、そこから考え直しましょう。

再生の方法

どうしても払えなくなったときには、司法書士や弁護士に相談することになります。
各債権者様ごとの債務が140万円を超えないときは、司法書士でもいいようです。わたしも司法書士に相談しました。

司法書士に受理されると、そこでカード会社への支払いが猶予されます。
その後の詳しい流れは後で説明します。

民事再生法について

わたしの場合は、民事再生法による小規模個人再生という手続きになりました。
その他この法律では詳しく手続きや効果が決まっていますので、一通り知っておくといいと思います。

民事再生法第221条第1項 個人である債務者のうち、将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあり、かつ、再生債権の総額(住宅資金貸付債権の額、別除権の行使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権の額及び再生手続開始前の罰金等の額を除く。)が五千万円を超えないものは、この節に規定する特則の適用を受ける再生手続(以下「小規模個人再生」という。)を行うことを求めることができる。

個人再生か自己破産か

個人再生は借金を返済する必要があるのに対し、自己破産ではその必要はありません。
ただし、自己破産では原則として20万円以上の価値のある財産は全て処分する必要がありますし、そもそも理由によっては認められない場合もあります。

わたしは少しでも返したいという気持ちもあり、個人再生を選びました。

個人再生のメリットとデメリット

まずメリットとしては、借金が圧縮されることです。必ず3年間で返済することになります。
借金の圧縮は総額によって異なるのですが、わたしの場合は20%になりました。

100万円以上500万円未満 : 100万円
500万円以上1500万円未満 : 20%
1500万円以上3000万円未満 : 300万円
3000万円以上5000万円未満 : 10%

デメリットはたくさんあります。

官報に掲載される (住所、氏名)
 怪しい金融業者からハガキが来たりします。

信用情報が「異動」になり、お金がどこからも借りられなくなる
 信用情報の回復は3年間の返済後5年もしくは7年を経過してからになります。

クレジットカードは当然持てなくなる
 海外旅行には困るかもしれません。ホテルのチェックイン時にクレジットカードを求められることが多いと聞きます。
 デビットカードは持てるので、ネットショッピングはできます。

再生にかかる費用

手続きを行っていただいた司法書士と、再生委員として裁判所から指定された弁護士のそれぞれに費用がかかります。
わたしの場合では、司法書士さんに約35万円、弁護士さんに25万円ほど支払いました。

当然ながらすぐには支払えないことは理解してもらえますので、分割して無理のない範囲で積み立てながらの支払いになります。
大きな額になりますが、これでも毎月のクレジットカードの支払いに怯えていた頃と比べると、気持ちもとても楽になりました。

時系列

最初に相談してから手続きが終わるまで、1年半かかりました。
圧縮していただいた借金を3年に渡って返済していくことになります。

当時残していたメモから、順に振り返ってみます。どういう流れで進んでいくのか、生々しく伝えられるといいなと思います。

2015年後半 [0] お金にどんどん困る
2016/01/09 [1] 払えなくなったので司法書士さんに相談に行く
2016/01/18 [2] 公共料金等の口座振替の手続き
2016/02/28 [3] 司法書士さんの費用を積み立て
2016/07/09 [4] 積立完了、書類を準備
2016/10/24 [5] 東京地裁に受理される
2016/11/16 [6] 東京地裁より再生の決定、個人再生委員として弁護士が指定される
2016/11/16 [7] 弁護士を訪ねて事情説明
2017/03/01 [8] 再生委員の弁護士費用を支払い完了
2017/07/07 [9] 返済計画表にしたがって返済開始

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