メタモルフォーゼの縁側の感想と諸々の私

メタモルフォーゼの縁側の感想の皮を被りながら完全に晒粉の自分語りが始まっているので懸念がある人は……立ち去ってもらえるとありがたいです。
映画はとっても面白かったです

最近全く映画見てねぇ~~と思った時にちょうど家に1人だったのでメタモルフォーゼの縁側を見た。面白かったです。
原作は連載時にぼちぼち読んでいた気がするんだけど記憶が定かでは無い。コミティアのくだりってどうなっていたっけ……とぼんやり考えてたら原作と少し変わっていたらしい。

実写化の結果現実のディティールが段違いに強化されたことにより、うららに対する共感性羞恥が発生し、前半30分本当に本当に許してくれ…………………と叫びテレビから5mくらい離れて見てた。
やめろォ~~!!!?!!と言いながら洗濯物を畳んでいた。
これを映画館で見ていた場合、あまりの耐えきれなさに本当の『おかしい人』になっていたと思うので、"家"で"1人"で見れて本当によかった。

猫背前かがみで下駄箱を歩く姿も雪さんの娘と話すシーンがなんかもう本当に高校生の頃の自分を見ているようで、もしかしたら私もn年前は芦田愛菜だったのかもしれない(そんなことはない)

うららと高校生の自分が重なった面として、枕詞に「アッ」がつくところ、描いている絵を速攻で隠す(これに関しては年々どうでもよくなってきており、机を捨ててここ1年に至っては堂々とリビングで原稿をするようになった)等パッと思い出せるもの出せないもの含め諸々あるが、コミティアの原稿をする姿が1番重なった。

年齢かバレるが、初めて同人誌を作ってイベントに出たのはうららと同じ歳のほぼ同の時期だったからだ。

購入した漫画家セットにミリペンが入っているのを見て「ミリペン使えばよいのでは?!」と考えたが、私もサークル参加をきっかけに初めてまともにつけペンとペン先を買った気がするので本当に人のことを何も言えなかった。
使い方の動画は見ず全て独学だった気がするけど……。

家の机で描く姿、図書室で描く姿、家のリビングで描いては家族の帰宅と同時に隠す姿。全部n年前の私と重なった。
何故なら全て私も"やった"から……。

インクを零さないかヒヤヒヤしながらペン入れのシーンを見たし、消しゴム掠った回数よりもコーヒーにつけペンを刺した回数の方が数えられないことも思い出した。
透かしはトレス台を買ったし、トーンは貼らなかったので、トーンを買って貼っていることに関しては素直に偉……と感心した。偉すぎる。

原稿を印刷所に渡したところも、当時デジタル環境を持っていなかった為アナログの原稿を秋葉原の大陽出版に持ち込んだ姿と重なった。
思えばあれが初めて行った秋葉原だった。

うららが漫画を描いている時の「別に漫画を描くのは楽しくない」みたいなセリフと、脱稿した時の「楽しかった」は自分が同人誌を描く全てだと思う。

私には別に漫画を描く上で特に好きな工程などない。
プロットネームも楽しいと言えば楽しいが大体頭抱えているし、下描きは頭しか抱えていない。ペン入れは下描きより楽しいがこれが楽しいか問われるといささか疑問だし、トーンと仕上げは完成が近づくので楽しい。嘘、終わりそうなのに終わんねぇな……となる。
表紙は論外。常誰か描いてくれと願っている。

最終的にもう「完成」しかないので、最近はそれしか答えていない。
少し笑って「楽しかった」歩くうららの姿は、初めて大陽出版から帰る高校生の私と重なった。
本当に、本当にあの時うららが言った「楽しかった」が自分を突き動かす全てなのだ。

特に泣けるシーンでもなんでもないのにうららが原稿を描く~脱稿までシーン全ててわけが分からないくらい笑いながら泣いていた。
なにより。現状の私は高校生の私を笑いながら肯定できていることが嬉しかった。
この先もあの時の私を肯定していくことができたら、そう願っている。

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