第66回岸田國士戯曲賞

 この度、第66回岸田國士戯曲賞の最終候補作として拙著「バナナの花は食べられる」がノミネートされました。公の発表よりも数日前に報を受けたのですが、嬉しさもさることながら深く安堵の感覚が全身に行き渡りました。御多分に洩れずそれだけ厳しい一年ではあったわけです。束の間の安堵、浸かりすぎると水風呂のごとく冷え込むことは承知しており、いまはもう新作の執筆にとりかかっています。

 「バナナの花は食べられる」は僕にとっても範宙遊泳にとっても非常にエポックで、超大事な作品です。大事に(できれば超大事に)読まれることを切に望みます。そして2021年の年末に上演した「心の声など聞こえるか」も戯曲としての精度は劣ってはいないと思っています。僕は俯瞰して作風を眺めた時に[幅]があることを大事にしています。もしよければ[バナナ〜]との幅を感じてください。戯曲「心の声など聞こえるか」 https://www.amazon.co.jp/dp/B09NKLGQ91/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_2T1PFH1VRRACZ76ZMNW8

 下記に、今作「バナナ〜」の公演期間に物販された販売用上演台本のあとがきと、上演の記録を残しておきます。あとがきは上演場所での戯曲購入者にむけて言葉を尽くしたものですが、その言葉を無関係な読者が読む、ということにも視点の[幅]が生まれるはずだとの想いからここに掲載いたします。ご購入いただいたかなりレアな方が再度これを目にしているのだとしたら、なおのこと重ねて、ありがとうございます。おめでとうございます。

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2022年3月26日追記

*この文章は2022年4月に白水社より出版される戯曲「バナナの花は食べられる」に引用掲載する予定の為こちらからはいったん非公開とさせていただきます。ぜひ本を買ってください!*

上演記録

範宙遊泳『バナナの花は食べられる』
作・演出:山本卓卓
出演:埜本幸良 福原冠 井神沙恵(モメラス) 入手杏奈 植田崇幸 細谷貴宏
2021月3日25日(木)~28日(日)
森下スタジオ Cスタジオ

音楽:大野希士郎
美術:中村友美
照明:富山貴
音響:池田野歩 音響操作:栗原カオス
衣裳:臼井梨恵
舞台監督:櫻井健太郎
演出助手:中村未希
稽古場代役:植田崇幸
宣伝美術:たかくらかずき
配信監督・編集:たけうちんぐ 
制作助手:川口聡
制作・小道具ラベルデザイン:藤井ちより
プロデューサー:坂本もも

協力:プリッシマ モメラス 合同会社Conel モモンガ・コンプレックス 合同会社ロロ 急な坂スタジオ ローソンチケット
助成:公益財団法人セゾン文化財団 芸術文化振興基金
企画制作・主催:合同会社範宙遊泳

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