音楽をやるにあたって自分の立場や思想を整理したい。

どうも。


突然ですが、多くの音楽は思想を伴って発展してきたと思います。

特に僕の好きなメタル・パンク・ハードコアあたりのジャンルは、従来の音楽ジャンルに対する批判を繰り返し、新たな思想を取り入れながら発展してきました。

そして、そういう思想がしっかりと現れているバンドやアーティストはかっこいいものが多いと個人的に思っています。
ここで言う思想は、政治的なもの、社会的なものに限らず、ライフスタイルに関するものであったり、その人そのものが音楽に現れていると感じられる要素全てを指しています。

僕もかっこいいバンドやアーティストになりたいので、現時点での自分が音楽の中で何をステイトしたいのかというのを言葉にして整理し、まとめたいと思った次第です。

先人たちの思想

自分の思想と言っても結局先人の影響を受けているものなので、まずは僕が好きな音楽がどういった思想を伴って発展してきたのかを整理させてください。

僕の好きな音楽としてはニューメタル、ハードコア、デスコア、デスメタル、メタルコアあたりが挙げられます。

この中でもとりわけハードコアは演奏スタイル以外のライフスタイル的な部分の思想が強いものが多いです。

もともとパンクとかハードコアは労働階級の人達がもうこんな世の中最悪だぜー!みたいな感じでジャカジャカと楽器弾いたジャンル(大まかに言うと)です。歌詞の内容も社会的に立場の弱い人達が社会に対する不満を叫ぶのがメインです。

それに対して、ストレート・エッジというジャンルが「人に文句言う前に自分らがちゃんとしようぜ」といった感じの批判をします。彼らはより内省を促すような主張がメインでした。

そして、行きすぎたストレート・エッジはハード・エッジとなり、他人に内省を強いるあまり暴徒化する者も現れました。

そこからさらに進んで、NYハードコアとかになってくると、ヒップホップの要素が取り入れられ、マッチョイズムをステイトするバンドが多く現れます。こうなると初期のパンクとはかなりかけはなれた主張となります。

デスメタルは基本グロテスクな表現で、割と個人的なヘイトを凶悪に表現する印象です。

デスコアも大体一緒で、よりヘイトに重きを置いている感じがあるなと思います。

メタルコアは結構抽象的に人間同士の関わりを歌う曲とか、人生における自身の気づきみたいなことを歌うバンドが多い気がします。

ニューメタルに関しては色んな人がいて、社会・政治的な問題提起をするバンドもあれば、内省的に憂鬱を歌うバンド、ヒップホップのノリ丸出しで自慢しまくるバンド等様々な印象です。

僕の思想(歌詞について)

僕は結構1人で色々考えるタイプの人で(知らんがな)、時々「俺という人間とは…」「人生というのは…」とか考えることがあります。最近は考え続けた結果、割といい落とし所が見つかったようで、「色々あるけど、結局なるようにしかならんのかもね」的な考え方が目立ちます。

そういうことを考える時に大学院で学んだ心理学的な視点がすごく影響しているなと思います。不祀のケイゴくんが「民俗学を学んでいて、それをバンドに落とし込んで…」的なことを言っていて、やっぱこの人と気が合うのかもな〜と思ったりもしました。

あとは広く福祉領域に興味があって、弱い立場の人(自分も含めて)が力を持った人や存在に脅かされることとか、自己責任論みたいなものにすごく抵抗があって、それは初期のパンク・ハードコアに通ずるものがあるような気がしています。

音楽性としてはハードコアの中ではNYHC以降のニュースクールが結構好きなのですが、自分の主張とは大きく異なるところが多いです。マッチョイズム苦手ですし。

でも、逆にマッチョイズムへの憧れみたいなものもちょっとあるんですよね。ヒップホップとか聴いていても、説得力を感じる時が時々あります。

そう考えた時にそういうマッチョイズムへの憧れと、人間、特に自分の弱さを同時に表現しているのってKornかなと思うのです。歌詞の意味なんかわからずに聴いていたルーツの音楽がこういうところで繋がってくるの不思議ですね。
なので、僕の書く歌詞は大体Kornで時々デスコアみたいな感じです。

僕の思想(ライブパフォーマンスについて)

僕はあんまりライブでお客さんのことを煽ったりしないタイプです。他人に対して強い言葉を投げかけるのにどうしても抵抗がある。

でも、前述の通り憧れはあるのです。出来ることなら盛り上がって欲しいし。HOTOKEのレイガさんがゴリゴリにお客さんを煽っている時に説得力がありすぎてめちゃくちゃかっこいいと思った時のことをすごく覚えています。

で、その時に「あんな風にお客さん煽ったりするのどうやったら上手くできるんでしょうねえ(漠然質問)」と話したら、「そのままで別のかっこよさがあるんだしいいんじゃないの?」と言っていただけたので、今日の特に何も言わないスタイルに落ち着いています。

結局、ステージ上での振る舞いがその人のライフスタイルと地続きになっているのがカッコイイんだと思うのです。普段パッとしない人がステージ上で強いフリをされてもあまりピンと来ないというのが正直なところです。

優しさの中に凶暴さを。それをあからさまでは無く、しかし心から楽しそうに表現するというのが僕のステージ上のスタイルなのかなと。


僕の思想(バンド、アーティストとしてのスタンス)

バンド、アーティストとしてのスタンスは、正直まだフワフワしている部分もあると思います。なんというか、5年くらい経っても何も分からないという感じ…。

自分は活動が商業主義になって欲しくないなと思う反面、活動を長く続けていくためにせめてマイナスが発生しないくらいにしたいなとも思っています。(そういう意味で最近のノルマ無しバックも無しみたいな条件のライブは結構ありがたいです…。)あと、自分の音楽をたくさんの人に届いて欲しいという気持ちもすごく強い。多少なりふり構わないことも大事かもしれないと思ったりもします。

一応仙台のバンドとして、ローカルなシーンを大事にしたいけれど、大きなバンドになって広く認知されたいという気持ちもあり、今は上手い落とし所を探しているところです。

「いやどっちもやっていけよ!」って言われるかもしれないんですが、持続可能な形態でバンドをやっていくことを考えると仕事との兼ね合いもあるのです…。

胸を張って、「自分らはこういうバンドです!」と言える日はいつ来るのか…。そもそもそんなこと言えるようになる必要もないのか…。検討を加速していく所存であります。


まとめ

何言ってるか分からない歌詞だし、何やってるか分からないライブだけれど、色々考えてやってるんですよというのをわかって貰えたら嬉しいです。

僕はいくつかバンドや音楽プロジェクトで活動をしているのですが、それら全ての活動に「自分」という人間が地続きで表れているなと最近は思っています。

なので、気が向いたら色んな曲の歌詞とか読み込んでみて欲しいです。

色々言いましたが、苦しくても苦しくなくても、音楽で表現したい思想があってもなくても、根本的に楽しく音楽やればそれでよしと思います。

すごくとっちらかったけれど、以上です。

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