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ヤクルトレディ

弊社では僕が一番下っ端なので営業対応は全て任されている。この仕事が結構好きで、というのもどうせこっちは営業されても全て断るつもりだからテキトーに話を聞いてテキトーに相手ができるからである。いい息抜きになる。特にこの時期は新卒の営業が増える。中には、先日研修が終わって今日が初めての営業なんです!と初めにわざわざ断ってくるやつもいる。こっちからすれば、だからどうした?って話なんだけどそのまま、だから?と聞いてみると結構凹んだりあたふたして面白い。まあまあそれだったら話だけでも聞いてあげましょうか。なんていうと熱心に説明を始める。まあ何を言われても結局断る話なんだけどともかく彼らは僕を突破しなければ先のある営業を行うことはできない。

この前は20代後半の女性二人がお掃除ロボットの営業?に来た。弊社で開発したお掃除ロボットを無料で貸し出します。モニターになってください。モニターになると浄水器も無料で設置します。毎月浄水器の水だけ買ってください。というものだった。浄水器って…怪訝そうな顔をしていると「私たち、怪しいように見えますか?でも全然怪しくないんです!」なんて二人してキャピキャピ言って来たからそこで終了、帰ってもらった。なんでお掃除ロボット貸し出すん???よくわからん営業だった。

今日は新卒ぐらいのヤクルトレディー二人組が営業に来た。普段からビルに出入りしていてうちの会社だけ契約していないらしい。そうなんですかーと言っていると試供品のヤクルトをくれるというではないか。こんなに嬉しいことはない、くれるんだったらもらいます、たくさんもらいます。と言ってヤクルトを30本くらいいただきすぐに帰ってもらった。タダでたくさんのヤクルトが手に入ったことが嬉しくてルンルン気分だったのだけど、来週も来るとか言っていたのが引っかかる。タダより高いものはないというが、さすがに来週もタダでたくさんのヤクルトをもらうのは心苦しい。ちゃんと断ろう。

まあいろんな営業が来るのだが、最後に名刺だけでも交換してくれませんか!とだいたい頼まれることが多い。知らない人に名刺を渡しちゃダメ!って言われているので…と言っていつも断るのだが、そうすると、じゃあ自分の名刺だけでももらってくださいと無理やり渡される。もらった名刺を自席に戻る途中でシュレッダーにドーン!とぶち込むまでが僕の営業対応だ。アメリカ映画みたいじゃないですか?それで名前を覚えていたらたまにFacabookなりで検索してみる。そういうことをするやつがいるからみだりに名刺とか渡したくないよなーと思う。営業の仕事は大変だな。終わり。


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