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【『藝人春秋』書評】「静かな戦いの炎が燃える 『芸人』同士の人物批評」 BY.中江 有里|

『週刊エコノミスト』2013年5月28日号より

 水道橋博士著『藝人春秋』に刻まれるエピソードの多くは、著者の弟子時代に基づく。

 著者の師匠である北野武氏はもちろん、石倉三郎氏、古館伊知郎氏など誰もが知る著名人たちの知られざる面や言葉を、紙面に再現させる。

 自身を「お笑いルポライター」と称する著者の文章は、一言で表すならば「密度が半端なく濃い」。

 もしわたしが同じような人物ルポを書くとして、これほど繊細にして大胆に対象人物に迫れるだろうか。
 書かれる方も書く方も「芸人」同士、静かな戦いの炎が熱く燃え上がる。著者の下地は、ツワモノによって織り上げられているようだ。

 主演ドラマの撮影中に田舎の父が倒れ、1日のみ帰郷して現場に戻った筆者に、共演者の石倉三郎氏は声をかけた。

「おう、帰ってきたか。ご苦労さん、辛抱しろよ!」
 石倉は言う------辛抱とは辛さを抱きしめること。
「辛抱っていうのは我慢と違うんだよ、分かるかい?」


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・オードリー・若林正恭
 

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