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スムージング(平滑化)の話 5:まとめ

ここまでスムージングの方法として、「最小二乗法」「5 点移動平均法」「グレヴィルの方法」を説明してきました。今回はこの3つの方法を比較して、まとめていきます!

スムージング(平滑化)の話
1:概論
2:最小二乗法
3:5 点移動平均法
4:グレヴィルの方法
5:まとめ ← この記事!

比較の方法(用いる指標について)

まず、どのような指標を用いて、3つのスムージング方法を比較するのか、説明しましょう。
この記事では以下の3つの指標を用います。

1. 真値との差の2乗和
2. 得られた値の差分の2乗和
3. 得られた値の2階差分の2乗和

「1. 真値との差の2乗和」は、文字通り、真値とスムージングで得られた値の離れ具合を測る指標です。言い換えれば、「スムージングによってどの程度真値を復元できたか」を測る指標です。数値が小さいほど、真値とスムージングによって得られた値が近いことを表します。

「2. 得られた値の差分の2乗和」と「3. 得られた値の2階差分の2乗和」は、スムージングで得られた値の滑らかさを測る指標です。これらの数値が小さいほど、スムージングで得られた値が滑らかさであることを示します。

測定値を用いて、実際の計算方法を見ていきましょう。

 ▶︎真値との差の2乗和

下の画像のように、エクセルで式を組みました。

真値差

この場合、真値との差の 2 乗和は約 4.49 です。

 ▶︎得られた値の差分の2乗和・2階差分の2乗和

下の画像のように、エクセルで式を組みました。

差分

2階差分

この場合、得られた値の差分の2乗和と2階差分の2乗和はそれぞれ、約 10.18、約 31.44 です。

まとめ

それぞれの指標を計算したのが、下の表です。

まとめ

表から以下のことが分かります。

まとめ:
「最小二乗法」はもっとも滑らかだが、真値との差は大きい。
「 5 点移動平均法」は「グレヴィルの方法」と比べ、真値との近さは同程度、滑らかさはやや小さい。
「グレヴィルの方法」は「最小二乗法」に次いで、滑らか。

今回の例の他では、異なる結果となることもありますが、おおむねそれぞれの方法の特徴が表れた結果となりました!

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