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仏教の最終奥義 女神に捧げるラブソング

日本仏教でもっとも有名なお経と言えば、文句なしで「般若心経(はんにゃしんぎょう)」でしょう。

100円ショップのダイソーで売っている「写経セット」の中身も大抵はこれですし、四国八十八カ所の巡礼をしている「お遍路さん」がお寺に到着した時に必ず唱えるのもこのお経です。宗派によってはお葬式で読経することもありますし、ホラー映画で悪霊に向かって坊さんが唱えているのも十中八九これです。

それぐらい人気があって「最高の功徳がある」と思われている特別なお経なんですね。

仏教に興味がない人だって一度や二度は、名前を聞いたことがありますよね?

般若心経の何が素晴らしいかって言ったら「とにかく短いこと」です。このお経の「元ネタ」になったのは全部で600巻もある「大般若経」という教典なんですが、その膨大な文字情報の中から重要なエッセンスだけを取り出して、これ以上ないぐらいに短くまとめてくれたのが般若心経なんですね。

文字数は僅か260文字で、さらっと読むだけなら2分で終わります。

古代インドではこのお経にメロディーがついていたそうなので、現代の日本で言ったらSMAPの「世界に一つだけの花」とか福山雅治の「桜坂」みたいに、「仏教僧なら大抵の人が知っていて、曲が流れて来たらすぐに口ずさむことができるほどの流行歌」だったわけです。

私自身、6歳の頃には全文暗唱していましたから、覚える気になれば三日もあれば余裕で暗記できます。

さて、これほど有名なお経でありながら、あなたはその内容を正確に理解しているでしょうか?

ほとんどの人は知りませんよね?

時々、知ったかぶりをした仏教マニアが「般若心経は空(くう)の教えを説いた教典です」なんてドヤ顔で言い放ちますが、残念ながら不正解です。

先日、仏教系大学出身の方と話す機会があり、般若心経について議論したんですが、その人でさえ「空の思想」の話ばかりをされていましたから、本当にみんなこのお経の真実を知らないんだな~、とちょっと暗い気持ちになりました。

確かにそのように解説している般若心経本もありますが、それは恐らく「中国語に翻訳された後の教典を読んだだけ」のエセ学者さんが書いた本であり、オリジナル原本である「サンスクリット語の教典」を詳しく読み込んだことがないからこそ起きる「ありがちな勘違い」なのです。

実はそんなに難しい哲学を説いている教典じゃないんですよ。

この経典の核心部分はもっとシンプルで、その気になれば5歳の子供でも理解できるぐらい簡単なことなんです。
そしてこの経典の内容は、あなたの人生を180度ひっくり返すような「奇跡の力」があるんですよ。

確かに、お経の前半から中盤部分にかけて「この世は実体のない幻のようなもの(空)である」という難しい哲学が説かれていることは事実なんですが、終盤のほうで「結局、それを考えているあなたの思考自体も幻である」とバッサリ切り捨てています。つまり、どんなに哲学的に考えたところで「般若心経の神髄は理解できない」ということを言っているだけなのです。

もっとはっきり言えば「空(くう)の思想をどんなに必死に勉強したとしても、あなた個人の幸せには何の影響もない」のです。それはただの「知的な遊び」に過ぎません。だったらそんなもん「知らなくていいい」んじゃないでしょうか?

じゃあ、どうすればいいのか?

この教典が伝えようとしている「シンプルな真実」を理解し、それを実践することです。

今回は仏教界最大の「ヒットソング」である般若心経について私なりの解釈をお伝えしたいと思います。

この経典の真意を理解できれば、あなたはあらゆる苦しみから解放され、人生が自由自在になり、最高の幸福を毎日当たり前のように享受することができるようになります。

だって、般若心経そのものに「この経典にはあらゆる苦しみを確実に消滅させる効果がある」と書かれているんですからね。

まさか仏教でもっとも有名な教典に「あからさまな嘘が書いてある」とは思えませんので、あなたはこの短いお経の内容をマスターするだけで確実に幸福になれるはずです。

そうなればもう、他の自己啓発書を読む必要もないですし、経営学セミナーとか、婚活パーティーに出席する必要もありません。この経典に書かれていることをそのまま実行しさえすれば「起こるべきことが絶妙なタイミングで順序良く起きるようになり、すべてがうまく行く」からです。

その劇的な効果については私が保証しますよ。

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