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運命の「7つの法則」 これさえあれば何もいらない

前回もちょっとお話ししましたが、この宇宙には「7つの法則(Seven Spiritiual Lows)」という絶対的なルールが存在し、宇宙の運行そのものにも大きな影響を及ぼしています。かの有名な「引き寄せの法則」ですらも、その7つのうちのたった一つのルールを取り扱ったものに過ぎないのです。

この7つは相互に干渉し合いますので、一つの法則だけですべての現象を説明することはできません。

ニュートン力学ですべての物理現象をカバーできないから相対性理論があるのであり、相対性理論ですべてを説明できないから近代の量子力学がある・・・みたいなものですね。

ところが、一部にこの「引き寄せの法則こそが、この宇宙を動している唯一絶対の黄金律だ!」と信じている方々がいて、その大いなる勘違いが「みんなが幸せになれない根本的な原因」を創り出してしまっているのです。

それはまるでニュートン力学しか知らなかった19世紀の科学者のような狭量さではないでしょうか?

スピリチュアルを学んだ人なら誰でも一度は疑問に思ったことがあるはずです。

仏教を始めとする東洋思想では「我欲(エゴ)を捨てろ」と明確に教えているのに、西洋を中心に広まっている引き寄せの法則では「お金持ちになった自分を強くイメージしなさい」と言い、我欲を肯定的に捉えています。さて、どちらの考え方が正しいんでしょうか?

クリスチャンサイエンス(引き寄せの法則に似たキリスト教系の思想運動)では、お金持ちになることは我々が宇宙から与えられた正当な権利なのだから、高級車を乗り回し、豪邸に住んでいる自分をありありと頭の中に思い描き、それを楽しみなさい・・・と勧めていますし、「贅沢することこそがまさに神の望みなのだ」とまで豪語しています。まぁ、拝金主義が横行するアメリカでは流行りそうな考え方ですね(苦笑)。

ところが、「インド三大聖者」の一人に数えられるラーマクリシュナは「人間が不幸になる主な原因は金と女への執着だ!」とたびたび警告していて、エゴに振り回される不安定な生き方を明確に否定しています。人間の「我欲」がどれほど人を堕落させるかは東洋思想を学んだ人なら耳にタコができるほど聞かされていることでしょう。

「無欲」と「我欲」・・・この二つの価値観は明らかに矛盾しますが、あなたがたはそんな根本的な疑問を解決することなく、ただ単に「私にお金をください。恋人をください。名声をください。」と神様に次々と請求書を送り付けているような状態になっているわけです。しかも交換条件すら示さず「全部タダでくれ」と言ってるんですから、言われた神様もびっくりでしょうね(笑)。

さて・・・無欲を説いたブッダや三蔵法師やラーマクリシュナは、デタラメばかりを語っていた三流のペテン師で、「引き寄せの教科書」を書いている現代スピリチュアルマスターの奥平亜美衣さんの考え方のほうが圧倒的に正しいのでしょうか?

「心に願ったことが物理世界に影響を及ぼす」のは科学的な事実です。しかし、この宇宙にはそれ以外にも6つの基本法則がありますので、他の法則に対して矛盾が生じる願いは決して叶いませんし、無理に叶えようとすれば、現実社会の中に衝突と混乱が発生してしまいます。

何の抵抗もなくやすやすと願いが叶うのは、この「7つの法則」すべてに対して一切の矛盾がない望みを持った時だけなのですね。その「矛盾のない唯一の願い」のことを、私たち占星術師は「天命」と呼ぶのです。

確かに「自分の理想とする異性」を心に強くイメージすれば、そのような相手と出会うことはできます。その程度の望みであれば「引き寄せの法則」を駆使しただけでも充分に現実化できるんですね。

しかし、仮にその人とお付き合いをしても非常に短期間でお別れすることになりますし、ましてや、その相手との間に「子供をもうける」ということは決してできません。なぜなら二人の間には「前世から引き継いだ縁」というカルマが存在しないからです。運命の糸で結ばれていない男女の間に新しい生命は誕生しませんし、その「偽りの男女関係」は、本当の「運命」によって簡単に駆逐されてしまうのです。

「強く願えばどんな夢でも叶う」と説く奥平さんの本の内容はとても魅力的であり、スピリチュアル初心者なら大喜びして「満員御礼の入れ食い状態」になるでしょうが、彼女はあまりにも精神世界に関する知識が浅く、それゆえ危険でさえあります。言ってみれば、一種の「エゴの欲求を満たす麻薬」のようなものなんですね。この麻薬に毒されて「自分がこの世に生まれて来た本当の意味」を見失ってしまったら、それこそ本末転倒ではないでしょうか?

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