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そして「釈迦を汲む」へ【勝山】

前回までの「2022年、上田にシアターホームステイ」のレポートの最後に書いた通り、滞在させていただいたおかげで「釈迦を汲む」という芝居ができました。

仮チラシ
本チラシ表
本チラシ裏

さてそれは上田に滞在している間もずっと犀の角が取り組んでいた藤村プロジェクトがきっかけで、んで【藤村】とは別に水曜どうでしょうの藤やんのことではなく、以下のようなプロジェクトでありまして。

長野県上田市の民間文化施設「犀の角」と、茨城県土浦市の劇団「百景社」が、島崎藤村の長編歴史小説「夜明け前」をもとに、3年間かけて作品創作を行うプロジェクトです。

犀の角&百景社 藤村プロジェクト2021-23
@tohsonproject

その島崎藤村の息子である島崎蓊助を登場人物とした舞台を作ったことがあり勝手にご縁を感じたところから、図書館でちょっと調べてみたりちょこちょこ話を聞いてみたり小説を読んでみたりリーディングを聞いてみたりしているうちに興味が「街道」へとうつり、街道を調べているうちに旅に興味が沸いたからというのが大きい理由で、元々はぜんぜん違うお話でした。

「落花生」

杏花ちゃんが入ってくれたことで役者が3人になったので、劇団員だけの芝居をつくりました。2021年6月にひっそり初演。
それが「落花生」。無声映画を上映する際、その場で直接解説を入れると言う職業【活動弁士】のお話。
これがなかなか良い出来で、短篇ささやか公演「早く彗星になりたい」というラジオ配信で書き溜まっていたラジオドラマの中から厳選した作品をセルフ舞台化するという公演を挟み、いよいよ本公演ださぁ何をしたい会議を開催し、その時にヨネが「私、黄色が好きだったなぁ」的な発言をし、黄色とは「落花生」の登場人物で活動弁士なのですが、へぇそうかそうかなかなか良い出来やったもんねぇと思い、けれど「落花生」の物語を長篇にするには難しく、

あ、「落花生」がどんなお話かといいますと、

時は1900年代前半。無声映画の傍らで、台詞、補足、人によってはその内容さえ変更し喋くる職業、活動弁士の物語。
ほぼ男性が占める弁士の中で孤軍奮闘する女性弁士、黄色は千載一遇の仕事の機会に恵まれ、押し掛け弟子の八衢(やちまた)とともに撮影所へと向かうも、撮影の見学を拒まれ、面会も拒まれ、挙げ句の果てにはその理由も聞けぬ始末。果たしてその映画とはどのような内容なのか。見学も面会も叶わぬ理由とは如何に。
波乱万丈、懐かしくって面白い、総天然色活動演劇、ここに上演!

火曜日のゲキジョウHPより

ってお話。良かったらどこかで彗星を観劇した際にDVDを購入いただくか、2024年2月26日から「観劇三昧」にて配信されるので観てください。

チラ見はPVで!

兎に角、新しい物語が必要になったわけです。
そこでまずは、新たに無声映画から有声映画へと変動する出来事を物語の骨格とすることにしました。

舞台は映画館

無声映画を連日上映する映画館も、有声映画の台頭により斜陽が差し込み、活動弁士たちはどんどん仕事が無くなっていっていた。
無声映画が消えぬよう、「解説」という文化を守るため、自らの存在価値のため、映画館の従業員が、固定客が、活動弁士が立ち上がる!

いまでっちあげたあらすじ


的な感じでね。そしてタイトルのためのキーワード出し。


活動弁士|弁士|解説者|シネマトグラフ|
無声映画|映写機|キネトグラフ|
トーキー来襲|サイレント・ルネサンス|
銀幕パーラー|電氣館|フィルム缶|
フイルム|オデオン(劇場)|ハイカラ|
浪漫|寄り合い|エクラン(銀幕・エクラン)|
炭素|アーク放電|ニトロセルロース



そしてタイトル案!

これが載せたかった!


銀幕パーラー・寄り道座劇場
勝山が劇団名を「寄り道座」にしたい夢があることから命名。
ボツ。

無声映画の音なき叫び
うまいこと言おうとして失敗してる。
ボツ。

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1,779字

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