やがて夜に覆われる

やがて夜に覆われる

やがて夜に覆われる
眩しい朝日に目を細め
遠くに思いをよせた
いつかさらわれ消えていく
光の漂うこの海辺
いつかなくなってしまうなら
ここにある意味は有るのかな

鳴いているひばりの声
真昼の停まったままの時間
青い空、青い空、青すぎる空
風に乗った花の香り

やがて夜に覆われる
傾いた日差しは一瞬で
水平線の向こう側
いつかなくなってしまうなら
心に刻んだ風景はどこに残るというのだろう
いつか消えてしまうけど
しまっておこう、私の中に



やんわりとつつまれる

やんわりと つつまれる
ほしのひかり つきのひかり
ぎんがから ながれでる
やわらかな 綿の川

やんわりと つつまれる
さざなみのおと しおかぜのおと
くらやみの なかにある
かすかな 気配たち

気がつくと そこにあった
やんわりと つつまれた
目を閉じて 息をした
大切な 大切な おやすみの時間
ここにあった 忘れた思い出
ここにいた 失ったもの

やんわりと つつまれる
夜の ゆりかご
すべてが もどる おやすみの場所


2022.4.4

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