反射光


どこへだって、もうどこにだって行けたはずだから
これ以上の罪を重ねないでよ、重ねてしまう前に

現世を生きると言うならば、おとなしくしおらしく人間様々演じりゃいいのか
なんて狭い世界なんだ
不快になれば怒ってさ
文句を垂れるなら、ここから去ればいいのにな
すべてを許して生きたなら、楽になれるというのでしょう
すべてを許して生きたとて、能無しなどと言われ死にゆく
ああ、心の狭い生き物が宇宙を闊歩して得意顔
鼻を高くして花を踏みつけ生きていく

どこにだって、もうどこにだっていけやしないから
これ以上やりようもないな、立ち止まってしまう前に

なにもない暗闇が、遠くまで続いている
小さな星が本当に小さな反射光が道標のようだった
たどり着けない光の先に、
なにかいいことがあるのかもしれないな
ただもう歩くしかない世界で、どこにだって行けると信じてる
生きている罪を塗り重ねながら、重ねながら暗闇をゆく
ただもう歩くしかない世界で、反射光を追って生きていく


2022.3*27


人生という

儚き事柄も、真実に近くなり一体私の見ている世界はどれが正しいのか、と問いかけた。
どれも人生どれも、嘘ごと。
何をしても唯一無二の騙りごと。
無となれば散り、はじめから存在がない本当のことと言う。
されど人生は進んて嘘を本物と違え、苦しみ喜び楽と哀しむ。
正解などあってらならないこの世界で正しさを求めるおろかしさ。それもまた、嘘ごとで本当のこと。

とくあれ、とくあれ、とくあれと
願わば嘘もまことなりけり
酔いしれ浮かぶ浮世と嘘と本当が混じり混じりて人生という。

2022.3.25

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