絵が分からない大友克洋信者らはナンセンスな大友克洋の神格化をする(美大卒で、たぶん日本一漫画に詳しい自分が書きました)。

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>大友先生の童夢を久しぶりに見て昔見た時の興奮が蘇ってきた。当時びっくりしたのはこのページの一コマ目、迫力を出すためにあえて歪ませたパース。下から煽った構図なのに左に向かうにつれて建物の縦パースが逆になっている。こういう部分は絵を描く人でないとなかなか気づかないかもしれないけど。

この件なコマ、(大友克洋信者な人らが言うほど)パースを無視した故の特別な効果を得られたとは思わないのだけど。
よく見るとパース的には合ってないのだけど、パッと見でそんなに違和感も無く、言われるまで気付かないよね、ぐらいでは。

そこに「漫画界のパース神である大友克洋の神通力を守らねば」みたいな信者ムーブが働いて、なんか過度な意味付けや称賛をし始めて。

そのコマのパースを直してもさほど印象は変わらないのでは。
たぶん「カメラが動きながらシャッタースピード長めに撮った写真のブラー効果」みたいなものを描こうとした気がするけど。そういう歪みで。

やはり他にも大友克洋研究家(鈴木淳也)などもそのコマのパースについて語っているね。

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>トークイベントでは例えばこのコマを使って説明したんですけど、これ多分魚眼レンズで撮った写真の端の方の歪んでるところ風(想像で描いてると思うんですがどうでしょう)で、後ろから手前に向かってパースが変化していて、これが時間を演出してるんだと思ってます

そのツイートに対し、その頃大友克洋のアシスタントをやっていた高寺彰彦がリプライで、当時の大友克洋の仕事場の状況などを踏まえながらより細かく分析をしている。

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>こう云う絵は視点の設定ですよね。お約束として視点が低い程速さが出ると云うのが、まず有って、これを利用してるんです。夜間のシーンで流線が効果的に入れられないので、大友ダストを流して速度を加えてる。魚眼と云うか、キューブリックの広角っぽいですねw

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>大友さんは「写真のまま」と云うリアリティには懐疑的で、この写真で描いてと指示されて、僕が写真通りに描くと、その絵を整理したり修正して、写真そっくり以上に実在感の有る、それでいてスタイリッシュな絵に変化させていました。写真絵はどうしても二次元感が出るので、他の絵と差が出ちゃうしね。

鈴木・高寺両氏のツイートを踏まえると、魚眼なり広角なりで臨場感を足して、さらに大友克洋ダスト(具体的な事物をあらわしてない謎の浮遊物)のブラーで時間を演出しているという感じかな。
露出時間の長さ=ブラーの長さ=漫画内の時間で。
写真のエミュレーションをし、そのシャッターの露出時間で漫画内での時間経過を表している。
(大友克洋研究家が、パースの歪みを擁護しようとして繰り出した屁理屈な)後ろの団地のパースの歪みでは時間をあらわせないですよね。

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