デザインNo.3「シンプル故にダイレクトに伝わる表現」

本日のデザイン研究は福岡県のDV防止啓発キャンペーンポスターです。
このポスターを一目見てどきっとした人も多いのではないでしょうか。上の顔はパッと顔を赤らめて可愛らしいのに対し、下の顔は赤丸の位置が変わり暴力を受けたような酷い状況です。どちらも顔形は同じなのに下の顔の方がどこか悲しげです。
二つの顔の間にある文章は、二つの顔の比較をより際立たせる境界線のような役割を持っています。また愛情から暴力へ移り変わる様子も表現しているのではないでしょうか。
また色には「色の象徴」があり、例えば緑だと自然なイメージ、青は誠実なイメージなどがあります。赤色は情熱や愛情を示しますが、反対に攻撃だといったネガティブなイメージを持つことがあります(赤信号が注意などのネガティブイメージですよね。)。まさにこのポスターが赤色のイメージをうまく活用したものだと思います。

今回のデザイン研究は
ターゲット:DVに気づかない、その被害に遭っている女性。
コンセプト:DVに気づこう、防ごう、通報しよう。
です。
ポスターに使われている痛々しい赤色がDVによる洗脳を解くような色に見えてきますね。


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