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滋賀県・東近江市を中心に〜旅と ワークショップと 私〜

部屋とワイシャツと私、の語感で読んでほしい。

私は絵はんこ作家という仕事をしておりまして。この仕事の中には「はんこを自分で彫ってみたい!」と思う人に教える先生、というものも含まれます。2011年から正式にはんこの仕事を初めて以来、今年はありがたいことに、遠方にも呼んでいただき出張ワークショップをする機会も出てきました。

11月には、滋賀県・東近江市までワークショップをしにいきました。今朝ドラ「スカーレット」でもアツい滋賀県にいけるとあってかなり楽しみにしておりました。というわけで今回は「旅と ワークショップと 私」滋賀編です。名前は勝手につけました。今後シリーズ化したいな。

「おくどさん」のある家でワークショップ

ワークショップ会場は、築100年越えの古民家。

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建物内には、いわゆる「おくどさん」も残っている。かまどやかまどのある場所のことをそう呼ぶらしいのですが、スカーレットのきみちゃんの家にももちろんおくどさんありますね。

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もちろん床の間もあるし、日当たりのいい縁側、廊下もあって。並べられたわたしの作品や商品も嬉しそうです。

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ワークショップは2日間かけて行われ、1日目は大人向けのワークショップ、そして2日目は地元の小学生、中学生の方々とご家族に参加いただきました〜。

土地発祥の文化 &国際交流 &はんこワークショップ のコラボ

今回お声がけいただいたのは、「東近江Kプロジェクト」さん。
生まれ育った地域である滋賀県東近江市の活性化を考えるチームで、なんと高校時代の同級生が30数年ぶりに集まったクラス会から派生した有志団体だそう。

主催のみなさまの熱意により実現した今回の企画は、ワークショップだけではなくて、この土地発祥の文化と絡め、なおかつ私のバックグラウンドにも興味を持ってくださり、「国際交流」という要素も加わった、なかなか充実した学びの場となりました…!

第一部では、ちょっとした国際交流と講演。アメリカ・シンガポールとの電話中継をしながら、英語をまじえつつの交流をして。自分の経歴・アメリカの小学校での経験や、現在の仕事についてなどを僭越ながらお話しさせてもらいました。

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第二部は絵はんこのワークショップ。今回はずばり年賀状をつくるワークショップでした。

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実際に彫ってみせながら、コツを示していきます。
同時にアメリカに向けて自分で通訳しながら説明したのは初めての経験。笑

レクチャーをしたあとは、個別フォローをしながら手取り足取り教えていきます。若手のみなさんはやはり彫刻刀づかいも現役なのか、スイスイと慣れた調子で彫り進めていました。

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お子様のみならずママもたまらず挑戦

第三部はガリ版印刷のワークショップ。ここ東近江市はガリ版印刷の発祥の地なのです。発明者の堀井新治郎氏の旧邸「ガリ版伝承館」に移動して、みんなでガリガリ。オリジナルの絵柄を描いてガリガリして刷るところまで体験できます!

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どんな絵を描こうかな…とイメージをふくらませていく

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やすりがはってある土台の上にロウ原紙をのせ、
鉄筆でガリガリとけずって絵柄を描く

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ガリガリ削った絵柄にローラーでインクを載せていく。
ガリ版印刷は黒のイメージが強いけれど色んな色のインクがあるのね

ガリ版ワークショップには私も参加させていただき、初体験に興奮しました。

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滋賀県(feat.ガリ版)を描いた

つまり今回のワークショップは、1日のうちに、英語を聞いたり、凸版であるはんこを彫ったり、その数分後には孔版印刷であるガリ版を体験するという内容だったわけです。えっ1日でこんなに!?なんていう密度や!!

深いぞアツいぞ、滋賀県

今回、滋賀県は初めて行ったもので。

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彦根城!(feat.紅葉)!とか

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琵琶湖!(を湖西線の鉄道駅から眺む!)とか

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信楽!(スカーレットの撮影ロケ地でたぬきに囲まれまくった)とか

おさえたいポイントが東近江以外にもあり、慌ただしく回りました。というか見所たくさんありすぎるし、めちゃくちゃ深いぞ、滋賀県!全然回りきれなかった!東近江もすごくおもしろかった〜!なかなか知られざる地域や文化を、はんこやイラスト、マップなどを通じてもっと伝えて行きたいですね。

東近江市役所にも立ち寄り、もっと東近江市について説明を頂いたりと。わたしが以前つくったチェコをめぐるすごろく「チェコろく」の東近江版つくれたらいいですね!なんて話も膨らみつつ。

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東近江では、近江商人屋敷がたくさん残る五個荘金堂地区を巡ったり。
ここにもおくどさん。

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かつて遊郭があった、趣のありすぎる八日市の町並みをあるいたり

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もちろん、近江鉄道ものりましてん。

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あとね、これでもかっていうくらい飛び出し坊や、こと
「とびたくん」の看板がそこら中にある

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これも八日市の看板屋さんが作ったことから生まれた東近江市発祥のひとつ。知ってました?手前だけじゃないの。
奥にも、そう、あなたには見えますか…?

他にも近江八幡やラ・コリーナもいきましたし、東近江市は他にも、「木地師発祥のふるさと」という側面もあるのですよ。もりだくさんすぎるので今回はこのへんで。

そんなわけでまだ描き途中ですが、旅行中なんとなく描いていたイラストを。

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見所もコンテンツもたくさんあるし、ね、すごろくマップ、出来そうでしょう?東近江だけでも十分作れそうです。

今回のワークショップは「一般財団法人 心豊かな社会をつくるための子供教育財団」様の助成により実現しました。本当にどうもありがとうございました!!

12/22(日)神保町・東京堂書店6F の「紙と本をたのしむ会」に出店します。2020年カレンダーやエッセイ本など、紙雑貨や書籍を販売します。
cakesの連載「時をかける父と、母と」スタートしましたのもよろしくどうぞ。

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