木曜日の詩(おいしい食べ物とわたしの中のなだらかな雪崩れ)

生まれたときからねこじゃらしがすきです
げたをはんたいからはいています
歌い出しを忘れてすべていやになります
気象予報士のあとをつけていきます
自動販売機には年中裏切られっ放しです
あなたの背広姿にシンプルにヘドがでます
トートバッグにいれられたリュックのきもちが分かります
どうしようもないわたしにクリストファー・ノーランはやさしくありません
ハローワークで廃人になれませんかと訊いて叱られました俳人と訊いても同じだったでしょう
自動食洗機つきキッチン、大型ショッピングモールの音声ガイド、国立国会図書館、すべて役立たずだと断言できるだけの物証があります
狼の形をした卓上時計、エレクトロラックスの加湿器、長田弘全詩集、本当に大切なものはラップにくるむようにしています
じゃがバターはどうやらわたしを舐めています
バブル期に入社したあなたにしゃべる権利はありません
ほうふくとほおずりの二択でいつもまちがえます
自由にしろよというならよろこんで豚骨になります
ここのカレーが世界一うまいと言ったのは今週四回目です
校庭にバーフバリを見つけました
不味い家系ラーメンを見つけて誇らしげにしていました
昨日、子どもの頃の思い出を雨に打たせて台無しにしました
いいえ、とてもわざとやったことです

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