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【日記】雪投げ|こどもの頃の日記から 22

197X年1月Y日

今日も Terry は来ていなかった。
ホンコン風〔ママ〕だと思うが、心ぱいだ。

先生も、今日もこない。

カードを出そうか出すまいか、かんがえているが、
けっきょくはっきりしたことがわからないので、
もうすこしまつことにした。

197X年1月Z日

ゆうべ、ゆめをみた。
私がホンコンかぜにかかり、
Terry と Shahin がはなたばをもっておみまいにきてくれた。
すてきなゆめだ。

学校へ久しぶりに Terry がきた。
目があうたびに、はずかしくてうつむいた。

いっしょに football をしようとおもったがボールがなかった。

男の子たち(Terry, Shahin, Cees, & Bassim)が雪なげをして
やりすぎたので先生におこられ、
ベンチにずっとすわらさせていた〔ママ〕。

私は休み時間がおわるまで、そばにたっていた。

月ようからかきはじめたえをおわらした。

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相変わらずおませな内容が散見されるが、
「風邪」が書けなくて「風」と書いていたのだなあ。
これは、字を書き漏らしたのではなく
「かぜをひいた」は親との会話で日常的に音できいていても
「風邪」という文字を読む機会がほとんど無かったのだろう。
日本で生活していれば、薬局の店先で目にするだろうに。

担任の先生 Miss Rowland の欠席が予想以上に長引き、
クラスのみんなで Get well カードを出そうかどうしようか
話し合ったことを書いている。
これは私が言い出したことだった。

雪投げをした男子を叱ったのは、休み時間を見守る
男性の先生だ。

ベンチに「すわらさせていた」と使役がヘンな形になっていて、
現在は学生の英語のエッセイの添削でこの種の誤りを見るので
苦笑した。

また、知っているはずの漢字を書かずにひらがなで済ませているのは、
やはり「漢字を書く」こと自体がもどかしく、面倒になっていたからだ。
当時の自分はそうだったような記憶がうっすらと戻る。