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発達障害について知りたいときに!【金平糖文庫「とっかかりにおすすめの1冊」まとめ】

私とあんずのこんぺいとサロン、新年1つ目の企画として立ち上げたのが【金平糖文庫】の新企画、Twitterのタグでおすすめの本を集めよう!です。

きっかけは昨年末のふたりキャスの中で「眠ったままの金平糖文庫(先輩保護者の読み終えた専門書籍をこれからの親御さんや指導者や支援者のたまごさんにお届けしたくて集めている本たち)をなんとかしたい」と私が発信したこと。

実物の本をやり取りするのはすぐには難しいかもしれないから、とりあえず「こんぺいとサロンとしておすすめできる本を紹介するデータベース」があるといいんじゃないか、と言うお話になりました。

雑多に情報を集めると整理も大変なので、とりあえず最初の企画として「発達障害について知りたい!となったときにまず手にするといいよ、っていう一冊を教えてもらおう」と言うことになりました。

そこで生まれたのが #金平糖文庫とっかかりの一冊 というタグです。

このタグに寄せてくださったみなさんからの情報をまとめます。

内容や紹介コメントは原文をそのまま採用させていただいています。
(出版社など一部こちらで補足を入れています。誤りを見つけたら教えてもらえたら助かります)
販売サイトへのリンクはこちらでは貼っていませんが、Twitter上で上記タグで検索していただいたら元の投稿ツイートがあると思います。そちらにリンクを貼ってくださっているものもあるのでそこから飛んでくださいませね。

では、ご紹介します!

「発達障害の子が楽しめるあんしんあそび」すばる舎

教えてくれた人:ヒヨコさん
著者:木村常雄
監修:佐々木正美

<ヒヨコさんの紹介コメント>
横浜の療育センターの園長先生の本で発達障害の幼児さんとのあそびがたくさん紹介されています。
あそびの実践編も良いのですが、前後の理解編・参考編で知識が得られるのも良きです。
幼児さんの生活の基本のひとつである「あそび」を軸に、子どもと関わる姿勢や考え方なども学ぶことができます。なにより木村先生の愛に溢れた視線が良いです。実は息子が通園施設に行っていた頃の園長先生なのですが、お人柄がそのまま乗っかっている1冊。
時間を共に楽しく過ごすことで得られるものは決して少なくないと思っているので、幼児さんの親御さんや幼稚園や保育園、学校の先生には猛烈にオススメしたいです。

「自閉症の人の人間力を育てる」ぶどう社

教えてくれた人:ヒヨコさん
著者:篁一誠
編・東京都自閉症協会

<ヒヨコさんの紹介コメント>
余暇の原則でご紹介する篁一誠先生の本。感覚の話を中心に、自閉症の方を理解するとはどういうことかが書かれています。どちらかというと知的障害を伴う方に関わる方向きかも。

「光とともに〜自閉症児を抱えて」全15巻 秋田書店

教えてくれた人:なないおさん
著者:戸部けいこさん

<なないおさんの紹介コメント>
カナータイプのお子さんのお話だけどアスペルガータイプのうちの子にも共通するところも多く当時とても勉強になった。漫画だからスイスイ読めちゃうし自閉症児がいる人には目から鼻水よ。

「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」講談社

教えてくれた人:なないおさん
著者:shizuさん
監修:平岩幹男さん

<なないおさんの紹介コメント>
これもベタだけど子供が幼児期に読みたかった。
診断ついてすぐくらいにはピッタリかも。

「僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活」 新潮文庫

教えてくれた人:かなこんぐさん・あるみさん
著者:泉流星

<かなこんぐさんの紹介コメント>
奥様が高機能自閉症ということで旦那様目線で描かれた日常や、ぶつかり合いが面白いです!そしてラストにはあっと驚く仕掛けが!

<あるみさんの紹介コメント>
達障害のある妻と定型の夫の日常のお話。夫視点のノンフィクションだが著者は妻の方。夫視点に仮託して綴られた本作は、著者のユニークなキャラクターを更に魅力的に見せてくれる。 発達障害に関わらず、人はあらゆる「種類」の異なる他者と共生していることを確認させてくれる。
子どもの発達障害とは違うのかもしれませんが、本作が私に発達障害の扉を開けてくれました。当時、医師に「アスペルガーのグレーゾーン」と言われ手に取った作品です。

「発達障害の豊かな世界」 日本評論社

教えてくれた人:ふみきちさん
著者:杉山登志郎

<ふみきちさんの紹介コメント>
長男が診断された当時、発達障害の本といえばこれぐらいしかなかったです。杉山先生のアツくてユーモラスな語り口のエピソードを、擦り切れるほど読みました。 まさに原点と言える本です。

「あたまをラクにこころをクリアに」 ぶどう社

教えてくれた人:ぬまっこさん

<ぬまっこさんの紹介コメント>
発達障害に関わらず、全ての障害児を育てる保護者さん養育者さんに。娘が知的障害確定になって読みあさった本のなかで「障害児育児は大変だよ」とド直球で書いてあったのは当時これだけだった。

「育てにくい子にはわけがある 感覚統合が教えてくれたもの」 大月書店

教えてくれた人:たまごさん
著者:木村順

<たまごさんの紹介コメント>
育てにくい子の「できない」「苦手」「不思議な行動」の理由に何度も「なるほど〜!」となりました。 保護者はもちろん保育士や教師の方々にもおすすめです。

「わかってほしい!気になる子」 学研プラス

教えてくれた人:おやまのぴょんたさん
監修:田中康夫

<おやまのぴょんたさんの紹介コメント>
前の仕事を始めた時に読んだ本。 研修で薦められたんだったかな?

「あたし研究 1・2」 クリエイツかもかわ

教えてくれた人:もりさん
著者:小道モコ

<もりさんの紹介コメント>
例が具体的で「自分にもある、似てる、ちがう」を集め「自分の研究」に繋がる。別の人に感想を求め、自分との違いに気付いたり。 絵が楽しいのも明るい気持ちになれて良い。 概要を掴むというよりは、自分を知るヒント集という感じかも

「自閉症だった私へ」 新潮文庫

教えてくれた人:まなさん
著者:ドナ・ウィリアムズ

<まなさんの紹介コメント>
20代の頃、福祉職の先輩にオススメされました。「知的障害の無い自閉症」の存在を知るきっかけに。 中でも印象的なエピソードは、傍に寄り添って話しかけるでも目を合わせるでもなく、リズミカルな音を立ててくれる人がすごく一緒にいて楽に感じた、と言うような文脈のくだりで、 放課後デイの職員の時も、息子と居る時も、時々心がけるようにする態度のひとつになってます。ちなみに今日も心がけたひととき(散歩中)があったんですけど、息子はそんな私に「可愛いね」って言ってくれました。息子の心に流れるリズムと同じにしないとダメで、難しい。

「火星の人類学者」 早川文庫

教えてくれた人:オーラさん
著者:オリヴァー・サックス

<オーラさんの紹介コメント>
発達障害という概念すら知らなかった時に読み、最終章のテンプル・グランディン教授のエピソードで自分の特性に疑問を抱いたことで、私の中のASDに引き会わせてくれた大切な1冊です。

「発達障害に関わる人が知っておきたいサービスの基本と利用の仕方」 ソシム株式会社

教えてくれた人:苺@いちごさん
著者:浜内彩乃

<苺@いちごさんの紹介コメント>
21年9月に刊行されたもので、情報が新しい!療育手帳は療育を受ける為に取得しなくて良いなど基本的な所から丁寧に書かれており何も分からなかった自分を助けてくれました

「自閉症スペクトラムとこだわり行動への対処法」 東京書籍

教えてくれた人:元ナス@やっぱり誤字だらけさん
著者:白石雅一

<元ナス@やっぱり誤字だらけさんの紹介コメント>
拘りと言われてもどれの事か分からないよ、日常生活が拘りに侵食されて困ってると言う時に読んで参考になりました。

「自閉症の特性理解と支援―TEACCHに学びながら」 ぶどう社

教えてくれた人:焼きおにぎりさん
著者:藤岡 宏

<焼きおにぎりさんの紹介コメント>
TEACCHを普段の暮らしにどう取り入れるか?の参考資料として一級だと思います。

「発達障害の子ものびのび暮らせる生活サポートブック 幼児編」 すばる舎

教えてくれた人:【ゆぅ姉】さん
監修:佐々木正美
著:安倍陽子・幸田栄

<【ゆぅ姉】さんの紹介コメント>
日常の困り感(この時期だとトイレ、食事、着替え、切り替えなど)に具体的にどんな視覚支援をすればよいかが分かりやすく載っています。写真もカラーで見やすい。

「自閉症ガイドブック シリーズ1 乳幼児編 」 日本自閉症協会

教えてくれた人:【ゆぅ姉】さん

<【ゆぅ姉】さんの紹介コメント>
少し古いので、使っている言葉に時代を感じる部分はありますが、間違いない入門書という感じです。手始めに知りたい情報がコンパクトにまとまっているので読みやすい。お値段もやさしい。

「発達障害の子の療育が全部わかる本」 講談社

教えてくれた人:めがねさん
著者:原 哲也

<めがねさんの紹介コメント>
本の内容と自治体の福祉制度が理解できればこどもに合った療育や福祉サービスを探す助けになると思います。発達障害を疑って療育を始めようと思ったらぜひこの本を読んでみてほしいです。

「発達につまずきを持つ子と身辺自立―基本の考え方と指導法 」 大揚社

教えてくれた人:たいしょうさん

<たいしょうさんの紹介コメント>
発達協会で教えてもらった本。

おわりに

ここまで19冊の本を17名の方にご紹介いただきました。
最後に私からおすすめの1冊を入れて20冊にしようかな〜と思って本棚を眺めてみたのだけど、ここに紹介されているものでもう十分なのかもなぁと思ったりしました。

本田秀夫先生の新書を含む著作や、司馬理恵子先生の「のび太・ジャイアン症候群」の書籍などベーシックな入門書はここに挙がっている本の他にもたくさんありますので興味があればぜひお手に取っていただけたら。

私からは特定の書籍のご紹介ではなく、あえて導入期に立っている方にお伝えしたいことだけ書いて終わろうと思います。

このnoteを参考にしようと見てくださっている方は、これから「発達障害を知ろう」と思っている方だろう、と思います。
お子さんの心配をされている親御さん、支援や教育の現場にプロとして臨まれる方、職場や身近にいる方のことを気にかけて調べようとされている方…いろんなケースがあろうかと思います。

私からみなさんに最後に知って欲しいこと、それは「発達障害のある人の特性の出方は1,000人いたら1,000通り違う」と言うことです。
そして、1人の人も成長過程や環境によってもその特性の出方が変わることもよくあります。

皆さんにご紹介いただいた19冊の書籍に描かれているのは、その中のごく一部かもしれない、ということ。本の中に描かれている発達障害の方の様子はあくまでも概要でしかない、ということは頭の片隅に置いておいていただけたら、と思います。

「ここで得た知識をあなたの想定する誰かに当てはめる」のではなく、「ここで得た知識を、あなたの想定する誰かをよく観察し知るためのヒントとして活用してほしい」と願ってます。

最後に、タグに参加してくださった17名の方、拡散にご協力いただいた皆さん、ありがとうございます。

このnoteへの反応をみながら次に集める本のテーマや今後の活動についてあんずとゆっくり相談していきたいと思っています。ぜひ感想を聞かせてくださいませね。
重ねてになりますが、もし間違いを見つけた方がおられましたら私のTwitterアカウント(@suminotiger)までお知らせください。

今後ともこんぺいとサロンの活動にご協力よろしくお願いいたします!










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